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企業の安全配慮義務違反は、損害賠償の恐れも。

こんにちは、ユナイトnote担当です。

 業務を行うには、従業員が健康であることが望ましいです。健康を守るには、事業者と従業員、双方の協力が不可欠です。事業者側には従業員の安全を守るために安全配慮義務があります。

■安全配慮義務は、仕事を安全に行えるようにする義務。

 安全配慮義務は、従業員や関係者の安全を守るために取るべき責任や義務のことです。安全に仕事を行えるよう、適切な措置を講じる必要があることを意味します。安全装置や保護具を提供したり、作業手順を教育することなどが含まれます。万が一事故が起きてしまった場合に、速やかな救護措置や事故調査を行うこともその一環です。

 また持病が悪化するのを防ぐことも含まれるようです。新規事業立ち上げなどで長時間労働や過度なストレスによって持病を悪化させてしまった場合などに義務違反に該当することがあります。

■安全配慮義務では、過失を問われます。

 義務違反に当たるかは、企業に過失があるか、が争点になるようです。本人から体調不良の申し出があったにも関わらずそのまま勤務させたり、申し出がなくとも明らかに健康を害する恐れがあると考えられる場合などが問題になります。裁判で義務違反と認められると、損害賠償を請求される恐れもあります。

 ただし従業者にも、健康異常の申告や健康管理措置へ協力する義務があります(労働安全衛生法第26条)。すべて事業者に責任があるわけではありません。従業員側にも過失が認められれば、相殺されることもあるようです。

■事前・事後の保険対策

 安全は突き詰めても、完全にするのは難しいと考えます。また安全を優先するあまり、事業そのものに支障をきたしては仕方がありません。リスクを感じる場合には、保険で備える方法もあります。賠償責任保険などで損害賠償に備えたり、従業員の働けない状態を保険金でカバーすることによって、リスクを軽減する効果が期待できます。

■まとめ

 安全配慮義務では、安全のために適切な対処がされているかが問われます。そのために従業員の持病の有無などを確認する必要もあります。個人情報の観点から鑑みると、訊くのは難しいのではないか?と思いました。しかし従業員側にも健康管理措置に協力する義務があるとのことです。安全に事業を進めるには互いの協力が欠かせません。

 お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。
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■参考

労働契約法 | e-Gov法令検索 第五条

労働安全衛生法 | e-Gov法令検索 第二十六条