Second Pain-22
お遊戯会から約2ヶ月後…。
当時は弘鷲さんの診察を受けていた。
前回と同様また2人っきり。
清鐘 弘鷲「うん…、ピッカピカになった…!すっごく綺麗だよ、実花沙ちゃん」
金藤 実花沙「いつもありがとうございます」
清鐘 弘鷲「ふふ、これが俺たちの仕事なんだから。患者さんの歯をピッカピカにするのもね♪…次も2、3ヶ月後に予約取っとくかい?」
金藤 実花沙「それでお願いします」
清鐘 弘鷲「了解!…実花沙ちゃん」
金藤 実花沙「は、はい…?」
清鐘 弘鷲「…まだ転活してるかい?」
金藤 実花沙「…」
清鐘 弘鷲「ああ!嫌味に聞こえちゃったらごめんね…」
金藤 実花沙「い、いえ…。…まだ転活してます。…なかなか内定もらえなくて…」
清鐘 弘鷲「…そっか…。今日の昼聞いた話でもあって急で申し訳ないんだけどさ…」
金藤 実花沙「えっ」
清鐘 弘鷲「…母上の友達が君のこと欲しいっていう声があってね」
金藤 実花沙「え?」
まだ、の、脳の処理が…。
清鐘 弘鷲「あっ、アマるんという人にはもう話してあるよ。あとは実花沙ちゃん次第なんだけど…」
金藤 実花沙「ほぇ…」
清鐘 弘鷲「ちなみに、垂髪輸送ってところ。パートで倉庫スタッフなんだけど…」
金藤 実花沙「…説明会はいつです?」
清鐘 弘鷲「そうだね…、説明会というか…。母上から聞いた方がいいな。できれば明日俺ん家で。この前集まった公園に来てくれれば送迎できるよ。黄色い車で。あとは…、そうだな…、説明会ってのが長引くかもしれないし、ちょっとの間でいいからさ、俺らん家に泊まってほしいな。…母上がぎっくり腰になっちゃってさ…。手伝ってほしいな。医者に行ったら1週間安静って言われちゃって…」
うわ…、それきついやつ…。
私も昔、腰を痛めたことがあるし…、気持ちはわかんなくはない。
金藤 実花沙「承知いたしました。アマるんにも話しておきます」
清鐘 弘鷲「ありがと♪…んふふ」
金藤 実花沙「わっ!?」
顔近い近い!!抱き寄せてきたし!
…あとおい!キスしようとするな!!!
金藤 実花沙「弘鷲ひゃん、ひゃ、ひゃずかしい…」
清鐘 弘鷲「おっと、嬉しくてキスしそうになっちゃった。ごめんね?」
あっと、心を読まれてしまったようだ。
金藤 実花沙「い、いえ…」
やっぱり変な人。でも、悪くはない。
そして、次の日。
お泊まりセット…、よし!
まさか清鐘ファミリーで大変なことになるなんて…。
着替えとかは3日分くらいあれば大丈夫だって言ってたな〜。
あっ、弘鷲さん来た!
早速弘鷲さんが運転する車に乗った。
清鐘 弘鷲「母上がさー、君に会いたがってたよ!」
金藤 実花沙「え!?こんな地味でなんの輝かしい経歴のない女が…!?」
清鐘 弘鷲「あはは!そんなこと言わないのー!君歌うのすごく上手だし一生懸命だし!そういうところ、好きだよ」
金藤 実花沙「そんなそんな!」
っと、もうすぐ着く…、え?
清鐘 弘鷲「はい、ここが俺たちの家」
ご、ご、豪邸!!!!!?
金藤 実花沙「ふわぁ…、でっかいお屋敷…!!!」
清鐘 弘鷲「えへへ、でもこうやって家に招いたの、明吾と奏那他以外で君が初めてかも」
金藤 実花沙「ほぇ…」
すごい金持ち…!!!
金藤 実花沙「お、お邪魔します…!!!」
恐る恐る玄関に立ち止まる。
清鐘 弘鷲「あはは、緊張しなくても大丈夫だよ〜」
清鐘 歌鳥「あっ!実花沙っち!来てくれたんだ!」
金藤 実花沙「かとりん!」
清鐘 弘鷲「さっ、入ろっか」