Second Pain-30
その日の夕方、結奈さんが清鐘 ファミリーのお家にやってきた。
Second Painのみんなと清鐘ご夫妻と一緒に話を進めた。
結緑 結奈「この度はうちの社員が多大なご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした!!!」
清鐘 小鳥「そんないいのよー!結奈さん…」
結緑 結奈「ぎっくり腰用のシップです。お使いください…」
清鐘 小鳥「そんな、受け取っていいのかい?」
結緑 結奈「遠慮なく!!たっぷり入ってますので!!」
清鐘 小鳥「そんな!でもありがとねぇ…!」
結緑 結奈「お大事になさってください。それと、実花沙ちゃん、僕の監督不行き届きでまた君を辛い目に遭わせてしまった…。Second Painの皆さんも本当にすみませんでした!!!」
結奈さん…。
花都 美彩「結奈さんが謝ることじゃないですよ!…ビデオ通話の件、ありがとうございました」
結緑 結奈「いえいえそんな!知らせてくれてありがとうございます…!!」
金藤 実花沙「結奈さん、こちらこそお手数をおかけして申し訳ございません…」
結緑 結奈「そんなそんな!ごめんよ、誉さんがまさか君に復讐するためにこんなことするなんて!」
金藤 実花沙「結奈さん…」
結緑 結奈「誉さんの件ですが、この件が事実だと本人が認めました。元社員の実花沙ちゃんに対する脅迫やストーカー行為をしていたということもあり、解雇が決まりました」
花都 美彩「そりゃそうだろうな」
月ノ宮 奏那他「実花沙ちゃんをそ、その…、連れ去るつもりだったらしいです…。目的はわかりませんが…。以前から追跡を始めていたそうです」
結緑 結奈「なんだって!?それはまずいな…。僕の方でも警戒しておきます」
金藤 実花沙「はい…」
清鐘 光洗「おまけに、私の妻に手を出しましたし」
花都 美彩「人の家族に手を出すのは駄目だな」
地鳴 明吾「うんうん!警察には…」
結緑 結奈「もう言ってあります。誉さんの行方をこれから追うそうです」
月ノ宮 奏那他「実花沙ちゃんのこと、すごく恨んでいたようですが…」
金藤 実花沙「…、あの人、ドルチェパワーは?」
結緑 結奈「アイスクリームの女神様と賢者様にもこの件はお話し、既にエモーショナルグラスは回収済みです。ドルチェパワーコロンはただのコロンになり使用不可です」
清鐘 弘鷲「…そうでしょうね。嫌がらせする人にそんなものを持つ資格なんかない」
結緑 結奈「同感です。… 小鳥さんたちにはお詫びを改めていたしますので…」
清鐘 小鳥「もういいんだよ…、誉っていう人が反省してくれるなら。でも、裁判とかはどうなるんだろうね…」
結緑 結奈「こちらで代理人を用意します。 小鳥さんたちは専属の弁護士さんに是非お話を」
金藤 実花沙「弁護士さんの連絡先は…」
結緑 結奈「この後お伝えしますね」
金藤 実花沙「よろしくお願いいたします」
結奈さん…、
本当にありがとうございます…!!!
そしてまた後日のこと。
清鐘 弘鷲「実花沙ちゃん、おやつだよ」
金藤 実花沙「ありがとうございます」
弘鷲さんの手作りのプリン!
清鐘 弘鷲「…明日で最終日か…。転職先も決まったしね」
金藤 実花沙「はい…。もっと一緒にいたかったんですけど…、垂髪輸送さんからパートの採用されたことですし…」
清鐘 弘鷲「でもさ、役員のダヴィさん、君のこと結構気に入ってたようだし、よかったよかった!」
金藤 実花沙「はい…!」
おやつを食べようとしたその時!
清鐘 弘鷲「おや、電話が鳴ってるよ?」
金藤 実花沙「あっ…、千寿?」
千寿から電話が来た!
金藤 実花沙「はーい!実花沙です!」
薔薇島 千寿「実花沙さん、ご無沙汰しております!薔薇島 千寿ですぅ!」
金藤 実花沙「千寿!お元気でした?」
薔薇島 千寿「はい!…この前は大変なことになっちゃったみたいですね…」
金藤 実花沙「はい…。まさか、誉さんがストーカーしてたとは…」
薔薇島 千寿「今回の騒動の件はわたくしたちにも共有されました。誉さんは戦士の資格を剥奪されたようです」
金藤 実花沙「はい、存じてますよ。…まだ仕事続けてます?」
薔薇島 千寿「はい!でも、そろっと人間都に新しくできた事業所に異動になるかもです…」
金藤 実花沙「えぇっ!?」
薔薇島 千寿「また人員削減のため…」
金藤 実花沙「ありゃ…。あれですね。また会社の評判が落ちてさすがの千寿も異動になったんですね…。異動先とかスケジュールとかは?」
薔薇島 千寿「問題ないです!早くて1ヶ月、遅くても3ヶ月以内だそうです!実花沙さん、転活はどんな感じです?」
金藤 実花沙「私、昨日垂髪輸送さんっていうところのパートで…、倉庫スタッフとして採用されましたよ!」
薔薇島 千寿「おぉ!再就職おめでとうございます!」
金藤 実花沙「ありがとう!あと、ついにドルチェパワーを使えるようになりました!これでわたくしもお力添えできますよ!」
薔薇島 千寿「今度はユニゾン酒類販売株式会社の第3倉庫の倉庫作業業務を請け負っている…、垂髪輸送さんというところでお世話になるんです!」
金藤 実花沙「あら!一緒ね!違う形にはなったけど…、また一緒の場所で働けるんですね!よろしくお願いしますね」
薔薇島 千寿「はい!実花沙さんの方が先輩なのでわからないことはどんどん聞きますね!…それにしても、感激ですぅ!!これで実花沙さんも!!うぇ〜ん!」
金藤 実花沙「え、千寿!?」
薔薇島 千寿「ああ、ごめんなさい…、感激しちゃって…、でも本当によかった…!!」
金藤 実花沙「はい!…おっと、これからおやつ食べたいので、一旦切ってもいいですかー?」
薔薇島 千寿「あっ!それはすみませんでした!千寿ももうすぐ休憩終わるので!」
金藤 実花沙「はーい!ではまた!」
ピロン♪
清鐘 弘鷲「いいお友達を持ったね」
金藤 実花沙「はい!大事な後輩にしてお友達です」
清鐘 弘鷲「にしても…、戦士の資格剥奪とか相当だね」
金藤 実花沙「はい…。あの人はまた私たちを襲ってくるかもしれない」
清鐘 弘鷲「そうなってもいいようにこれから俺、もっと強くなるよ!天照一族の1人として…、Second Painの1人として…!実花沙ちゃん、これからも俺がそばにいるからね」
金藤 実花沙「心強いです、弘鷲さん」
清鐘 弘鷲「おっと!俺のことはさん付けじゃなくてもいいし、敬語じゃなくてもいいよ?」
金藤 実花沙「あ、そ、それは…、時間がかかりそう…」
清鐘 弘鷲「ふふ、今すぐじゃなくてもいいよ?タメ、さっきできてたよ」
金藤 実花沙「あはは…」
清鐘 弘鷲「ふふふ、じゃあ今度は呼び捨ての練習!」
金藤 実花沙「意外にもハードル高い…!」
清鐘 弘鷲「あはは、さぁ、練習しようね♪」
…、
…まぁこんな感じでこれから私たちSecond Painは地道に動き出していきます!
最初から完璧じゃなくてもいい。
1番になれなくても他に道はきっとある。
僕はそう信じて今日も生きる。
弱みを曝け出すのは決して恥ずかしいことじゃない。
むしろ、その方がいい。
なんとなく…、だけど、
その方がなんか気が楽になるから。
ひとりぼっちの君に届けるよ。
1人でも多くの人と色々会話して…、
切磋琢磨して。
今日の自分よりこの先の自分が幸せになれますように。
おしまい