Second Pain-5
金藤 実花沙「はぁ…、はぁ…」
花都 美彩「こ、ここまで来れば…!」
逃げ切ったかな…?
清鐘 弘鷲「ここまで来れば…?」
花都 美彩「!?」
金藤 実花沙「え、嘘…!!」
え…!?なんでここがわかったの…!?
清鐘 弘鷲「ここに逃げると思って先回りしてたんだ」
花都 美彩「ば、馬鹿な!!!?」
清鐘 弘鷲「さて、もう逃げられないね。今ここで君たちを食べてもいいんだよ、人間」
花都 美彩「さすが妖怪…、どいつもこいつも人食いだな!!!」
清鐘 弘鷲「狙った獲物は逃さない。それが妖怪のポリシー。…まぁ、人間を食べたことはないけどね。この世界は人間都で人間を捕食するのは違法ということだし?だから今まで吸血で留めてきたよ」
花都 美彩「くっ…!まずいことになったな…」
清鐘 弘鷲「さてどうする?俺と勝負するかい?」
金藤 実花沙「た、戦いは…!!よくな」
花都 美彩「今ここでやるしかないんだろ!?いいだろう!もし、僕が勝ったら!僕たちのこと、見逃せよ!!」
清鐘 弘鷲「ふふ、そうこなくっちゃ」
金藤 実花沙「え、ちょっと!2人とも!!弾幕は…」
清鐘 弘鷲「実花沙ちゃんは大人しく見学しててね」
金藤 実花沙「そ、そんな!!」
どうしよう…!
この戦い、止められないの…?
なんせ、私はまだドルチェパワーがない…!
清鐘 弘鷲「じゃ、かかっておいで」
花都 美彩「そうさせてもらう!おりゃ!!」
美彩はドルチェパワーでベースを召喚して、奏で始めた!
大量の怨霊もやってくる。
ドカドカドカーン!!!
月ノ宮 奏那他「え…?何が起きてるの…?」
地鳴 明吾「なんかエグいね」
月ノ宮 奏那他「い、行ってみようか…」
地鳴 明吾「だね」
清鐘 弘鷲「ははっ、弾幕に加えて怨霊か…。じゃあ、こっちは!」
!?
花都 美彩「お前もエモーショナルパフュームを!?」
清鐘 弘鷲「そう。ドルチェパワーで…!こう!!」
サ、サーブル…!?
金藤 実花沙「美彩!」
花都 美彩「大丈夫さ、実花沙!僕が君を守る!!」
美彩…。
清鐘 弘鷲「ははっ、怨霊たちはどうやら俺の力でどんどん成仏しちゃってるみたいだね?」
花都 美彩「何っ…!?」
清鐘 弘鷲「俺は天照一族の1人だからね。こうでなくっちゃ」
花都 美彩「なんなんだよそれ!」
まずい! 美彩が押されてる…!?
花都 美彩「こ、このーっ!!」
美彩はまた弾幕を出していく。
でも…、
清鐘 弘鷲「そんなの俺には効かないって」
花都 美彩「!?」
あんなに強い美彩でも!?
清鐘 弘鷲「ドルチェパワー、まだまだ使いこなせてないんじゃない?」
花都 美彩「勝ち誇ったことを!!」
ヒュンヒュンッ!!
清鐘 弘鷲「甘い!」
花都 美彩「えっ!?」
ドカーン!!!
金藤 実花沙「…!!」
清鐘 弘鷲「まだ戦うつもりかい?」
花都 美彩「ま、まだ…!!」
金藤 実花沙「もうやめて2人とも!!」
花都 美彩「僕はまだしも…!実花沙を渡すわけには…!!」
やめて…!
やめて…!!
あぁ、まだ戦うつもりなの…?
…、どうして戦えるの…?
止めなくちゃ…、
止めなくちゃ…!!
私が…!!!
金藤 実花沙「…!〜♪」
♪レジスタンス
怒り狂え 嗚呼…
真っ白に描いた私の理想
とりあえず何色かの鉛筆で描いてみた
けれど認められない私のこと
どうすればみんな私のことを見てくれる?
もういいやそんなのどうだっていい
私は私 他人は他人
何色だっていいんだろみんな持っている色が違うんだからさ
ならば何度だってぐちゃぐちゃに描いて私色に染めてやる
Resistance…
私に歯向かうものたちは皆
Resistance…
お前らなんか燃えて焦げてやがて灰になればいいさ
花都 美彩「こ、この歌声は…!?ぐぅぅ…!!」
しまった!!
歌ってしまった…!!
私の歌声は…!!!
清鐘 弘鷲「ぐっ!?なんだ…?こ、鼓膜が…」
花都 美彩「!!!」
世界を支える結界を破壊してしまう…!!
月ノ宮 奏那他「あぁ…!み、耳が壊れちゃう…!美声なのに!」
地鳴 明吾「ヘッドフォンすら貫通しちゃうよー!!マイクなしとか!!」
花都 美彩「ぐぁあ!!」
清鐘 弘鷲「ぐ…、綺麗な歌声なんだけど…、鼓膜が本当に壊れ…!!」
私は2人の悲鳴を聞いて我に返る。
金藤 実花沙「!!!」
そして、
どこかへ走り去った。
花都 美彩「実花沙…」
清鐘 弘鷲「実花沙…ちゃん…」