Second Pain-8
みんなと会ったその翌日。
…、
金藤 実花沙「ん?美彩から連絡?『歌鳥が伝えたいことがあるからとりま昨日の公園に来てくれ』…と」
どうしたんだろう?
とりま、私は美彩が待ってるところへ向かった。
花都 美彩「おっ!来た来た!」
金藤 実花沙「美彩!…あれ?」
清鐘 歌鳥「やっほ!」
金藤 実花沙「歌鳥!久しぶり!」
清鐘 歌鳥「久しぶり!」
花都 美彩「実は歌鳥も退職してたんだってね」
金藤 実花沙「え」
清鐘 歌鳥「美彩と同じくね〜、私も転勤するはずだったんだけどさ〜、辞めちゃった。無理な日程だし」
金藤 実花沙「そっか…」
花都 美彩「僕と同じ理由でね。…ところで歌鳥、紹介したい人いんの?」
清鐘 歌鳥「うん!実花沙、この前素敵な男性に会いたいって言ってなかった?」
あっ…、覚えててくれたんだ。
清鐘 歌鳥「実花沙っちのこときっと理解してくれるよ。めちゃくちゃハイスペだし、優しいし」
金藤 実花沙「し、知り合い?」
花都 美彩「その人は?」
清鐘 歌鳥「あ〜、もうちょっとで来るね」
清鐘 弘鷲「ごめーん!待たせた?」
清鐘 歌鳥「ほい来た!」
…え?
見覚えのある人。
花都 美彩「え…?」
金藤 実花沙「こ、この前のお兄さん…?」
清鐘 弘鷲「やぁっ!姉上が紹介したい子がいるって聞いてさ」
ええええ!?
待て待て待てーい!!!
この前のチャラ男…、歯医者さん?!
金藤 実花沙「え、歌鳥、弟さんいたの?」
清鐘 歌鳥「うん!私、こう見えて5人兄弟で2番目なのよ〜」
花都 美彩「えーっ!!!?」
清鐘 弘鷲「改めまして清鐘家の4男、清鐘 弘鷲です!」
清鐘 歌鳥「上から1、3、4、5番目はみーんな歯科医だよん!」
ハ、ハイスペすぎる…!!!
金藤 実花沙「この前は弘鷲さんにお世話になりました!!」
清鐘 歌鳥「えっ、主治医弘鷲!?大丈夫だった!?」
金藤 実花沙「う、うん!優しくしてもらったよ。全然痛くなかった」
清鐘 歌鳥「よかった…!」
でも…、この前の診察はなんだか変なk…、
いや、なんでもないない!!!
花都 美彩「腕はいいようだけどチャラい」
清鐘 歌鳥「そうそう。チャラい!」
清鐘 弘鷲「おいおい悪口かー?」
清鐘 歌鳥「あんまり実花沙っちを困らせちゃダメだぞ?泣かせたりしたらマジ許さんからな」
花都 美彩「昨日実花沙、泣かされそうになりましたー」
清鐘 弘鷲「えっ!?ちょっと!」
清鐘 歌鳥「えー?んもう!」
清鐘 弘鷲「タンマタンマ!」
何かと会話が盛り上がってこちらとしては楽しい…、かも?
金藤 実花沙「でも、明るく気さくに接してくださるので…、こちらも心を開けそうというかなんというか…」
清鐘 歌鳥「えー?ほんとー!?そりゃよかったよ!弘鷲はチャラくて調子乗ってるところがあるんだけど…、かなり頭がよくてなんでもできるから困ったら頼りなね!実花沙のこと、きっと幸せにしてくれるはず!」
花都 美彩「僕もそんな気がする!」
金藤 実花沙「ま、まだ付き合うとは言えないんですが…、これからも仲良くしてほしいです!!」
清鐘 弘鷲「ふふ、俺の方こそ」
え、待って…?
こんなハイスペチャラ男が私の運命の人!?
や、やばい!!!
色んな意味で!!!
…いや、まだ。
まだ警戒しよう。
これまで色んな人に片想いしてきたけど、みんな性格悪い奴だったし。
疑わないと危ないぞ。
…初めて付き合った時は高校2年生の頃だけど、1、2ヶ月くらいですぐにサヨナラしたし…。
花都 美彩「んまぁ、こんなところか〜」
清鐘 弘鷲「じゃ、せっかく集まったんだし、どこかみんなで…」
ピロピロピロン!!!
花都 美彩「え?母ちゃんから電話!?」
金藤 実花沙「なんだろう…?」
花都 美彩「よっす!美彩だぜ!…、え?え!?わ、わかった…、と、とりあえず…。うん!」
金藤 実花沙「どうだった?」
花都 美彩「…、来月さ、安息会のイベントがあってボランティアするんだけどいつも出てるバンド、出れなくなったんだって!!」
金藤 実花沙「えっ!?」