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夜間カラオケ店スタッフ募集
■給与
時給:1,800円(深夜手当含む)
■勤務地
カラオケスナップルムーン
芭白町5-16-3
■交通
最寄り駅:茜傘駅から徒歩7分
■勤務時間
23:00~翌5:00
■業務内容
・夜間のフロント受付、チェックイン・チェックアウト対応
・室内の清掃、設備の点検
・機材トラブルの一次対応(簡単なリセット作業など)
・特定の部屋の「特別清掃」(指定手順に従って、翌朝までに終了)
・音声確認システムの定期チェック
■待遇
・交通費支給(深夜タクシー代一部補助あり)
・まかない軽食あり(夜食タイム有り)
・夜間スタッフ用の防音ヘッドフォン支給
・勤務後、カラオケルームを30分無料利用可
■採用対象者
・深夜のシフトに対応可能な方
・音楽やカラオケが好きで、機材操作が得意な方歓迎
・一人での作業が多い環境でも安心して働ける方
■注意事項
・定期的に音声確認システムが特定の部屋で動作しますが、その際、音声やノイズが聞こえることがあります。通常の作動であり、特に異常ではありません。
・深夜1時以降にスタッフルームのモニターが一時的に暗転する場合がありますが、これは省エネ機能です。焦らずそのまま待機してください。
・フロントに誰もいない場合、お客様がいたように感じたら何も気にせず通常通り対応してください。
・特別清掃の部屋について、終了前に中の様子を確認する必要はありません。翌朝の点検のみで十分です。
30代男性の体験談
僕がこのバイトを始めたのは、ちょうど1年前のことだ。時給1,800円に惹かれて、茜傘駅から徒歩7分のカラオケスナップルムーンでの深夜勤務に応募した。深夜ということで、昼間の仕事を持っていた僕にはちょうど良い条件だった。最初は、特別清掃という言葉に多少の疑問を感じつつも、どんな業務が待ち受けているのか、期待に胸を膨らませていた。
深夜勤務が始まると、フロントには誰もいない。お客様もまばらで、静けさの中に微かに流れる音楽が耳に心地よい。しかし、すぐにその静けさは不気味なものに変わっていった。
最初の数日間は、業務の流れを覚えるのに必死だった。フロントでの受付、チェックイン・チェックアウト、室内の清掃と設備の点検。これ自体は普通のバイトだ。しかし、「特別清掃」と呼ばれる業務が待っていた。何が「特別」なのかは、働いてみるまで理解できなかった。
その特別清掃は、指定された部屋に向かうことから始まった。特定の部屋は他の部屋とは明らかに異なり、薄暗く、異様な雰囲気が漂っていた。清掃する際、部屋の中には絶対に入らないようにと言われていた。彼らのルールを守ることが重要だ。なぜなら、その部屋では何かが「確認」されているからだ。
ある晩、特別清掃を終えて戻る途中、フロントのモニターが一瞬暗転した。これは省エネ機能だと聞いていたが、その時の不気味さは忘れられない。何かがモニターの奥にいるような気配を感じた。後で聞いた話では、その部屋に入ったことがある他のスタッフは、誰もいないはずの部屋から声を聞いたというのだ。最初は冗談だと思っていたが、徐々にそれが現実であると感じ始めた。
また、音声確認システムの定期チェックも行っていた。これが何を意味するのか、最初はよく理解できなかった。しかし、ある晩モニターを見つめていると、特定の部屋から「助けて」という声が流れてきた。その声は、まるで誰かが切羽詰まった状態で発しているようだった。心臓が止まる思いでモニターを見つめたが、やがて声は消え、静寂が戻ってきた。これは単なる録音ではないかと思いたいが、その瞬間の恐怖感は今でも忘れられない。
バイトが進むにつれて、精神的な疲労感が蓄積し、仕事から帰るとどっと疲れが出る日が続いた。仕事を辞めたほうが良いかと考えながらも、給料の良さがそれを阻んでいた。
結局、バイトを始めてから数ヶ月後、思わずその特別清掃をしていた部屋のドアを少し開けてしまった。恐る恐る中を覗くと、部屋は無人でただのカラオケルームに見えた。しかし、ふと気配を感じた瞬間、背筋が凍りついた。何かが自分の背後にいるような気がした。
それ以来、僕はその部屋に近づくことができなくなった。仕事中も、深夜の静けさが恐怖を呼び覚まし、時折、かすかな声が耳に残るようになった。
最終的に、僕はこのバイトを辞めることにした。辞める決断をした瞬間、何かから解放されたように感じたが、その反面、長い間蓄積された恐怖と不安感が心に残り続けた。
今でも。