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寺育ちを活かせたこと
寺育ちであることから、大人になるにつれ、世間の感覚とのズレで、生きづらさを感じながら過ごしてきました。そんな私ですが、今回は、寺育ちを活かせたことについてご紹介します。
年配者との会話
物心がついた頃から、祖父母や、祖父母以上の高齢者と多く関わって生活していたため、目上の方との会話は苦にならずにできたと思います。目上が相手なので、相手のペースで聞き役になるパターンになりやすいですが…
基本的に、高齢になるほど「聞いて欲しい」人が多い印象があります。おそらく、家族に大事にされていなかったり、子どもが独立して家を離れていて寂しかったり。
そんな状況で、圧倒的に同世代以外と関わる機会が多い中で身についたのは、「目上との関わり方」でした。
傾聴力
高齢者の中には、家族から煙たがられたり、子どもが独立して家を離れていて一人暮らし、と寂しい人も多くいます。そんな方は、寺に訪れるとめっちゃ長居します。母親不在の際や、忙しい行事の際は、私が対応せざるを獲ないこともありました。(中高生の頃から)
年齢的に、会話の主導権は相手になりますし、必然的に聞き役になります。こうやって、知らず知らず、聞き上手な相槌が身についたようです。高齢者相手の医療業界では、この傾聴力は活かせたのではないでしょうか。
気難しい目上男性とのコミュニケーション
寺の大きな行事の際、同じ地区の他の寺から何人も住職が手伝いに参加するため、休憩の際に、お茶出しもしていました。基本的に、住職は話しづらいタイプや、気難しいタイプの方が多く、気軽に話せる人は少ないです。
嫌な気持ちに蓋をしながら、幼い頃から祖父や他の住職とも関わったせいか、社会人になってから、管理職レベルの男性(就職活動の面接官など)、医療業界では医師とのコミュニケーションに活かせました。
私がなんとなく理解できた感覚は、「地位のある立場の男性」は、孤独な立場でもあり、寂しいようです。一見、とても話しかけづらい雰囲気をまとっていますが、その第一印象をいったん横によけて話しかけてみると、予想より怖くなかったり、むしろ嬉しそうに雑談もされることが多かったです。
住職も医師も、普段は世間のイメージもあり、イメージを守る部分もあります。でも、職業を取っ払うと、「普通の人」なんです。
ピリっとした緊張感に踏み込んで、意思疎通するタイミングを見たり、真面目な会話をしたり、なんとなく笑いになる会話に持っていく、そんな時に活かせたように思います。
まとめ
今回は、寺育ちで活かせたこととして、社会人経験や医療業界と絡めて記事を書いてみました。今まで、寺育ちであることを否定的にしか見れませんでしたが、noteを始めてから、気持ちの整理につながったり、他の方の記事も読むことで、少しずつ自己肯定感に繋がっています。気持ちに蓋をしてきたことの方が多いので、また順に綴っていきたいと思います。