~無造文学(むぞうぶんがく)~『夢時代』より冒頭抜粋
~無造文学(むぞうぶんがく)~
孤独の寝間から思慮が横たえ、旧い正義は孤独を識(し)り貫(ぬ)き、無謀に削(こそ)げる淡い純路(じゅんろ)は、無知に観たまま無造作を識(し)る。枯渇の彩色(いろ)から〝才(さい)〟が空転(ころ)がり、淡い初音(はつね)の純化と正義は、「論より証拠」と俗に巻かれる道化(ふざけ)た孤憶(こおく)の井蛙を象(と)った…。幻想(ゆめ)の〝井蛙〟が宙(そら)を撮るのは、無知に伴う残像でもある…。
幻(ゆめ)の扉が不装(ふそう)に片付く…。
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…天然巨女が出て来た。初め、洗礼の園迄の道、虚空壮谷(こくうそうたに)へ続く道の二車線に居り、その巨女の背後(うしろ)を俺が走って居た。巨女は、尻が殆ど出ているTバック気味のデニム(ホットパンツ)を履いて居り、白く光る、ぶるんぶるんと揺れる太(ぶ)っとい太腿も一緒に全部出ていて、俺はそんな巨女に引かれるようにして、まるで巨女のストーカーみたいに付いて行った。それでも、これ迄の巨女が〝俺を好きって言った過去〟が為した為か、巨女はそんな俺を待ちながら前をずっと走って居てくれて、俺はそんな巨女を結構好きに成って居た様子が在る。
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孤高に息衝く旧(ふる)びた小敗地(アジト)が宙(そら)に凍て付く労苦を仕上げて、男女(ひと)に寄り付く無想の音頭を幻(ゆめ)の手長に合せて行った。孤独の過去から世迷が蹴上がり、旧い傀儡(どうぐ)は一体(からだ)に仰け反る…、苦しみばかりの漆黒(くろ)い景色は軒(のき)に溺れる必死を知った。孤独の輪廻(ロンド)は未知に揺れ浮き、明日(あす)に這い生く無己(おのれ)の進化は勝手を見知らぬ牛歩を採った。一女(おんな)の蹴締(けじめ)を夜半(よわ)に懐ける無垢の奴隷に孤独と着合わせ、宙(そら)に蔓延る無我の境地は興味を失くした気楼を採った…。明日(あす)に息衝く私闘の銀河は、寝ずの番から具体(からだ)を引き摺(ず)り、幻見(ゆめみ)に這わせた気楼の進度(しんど)は無活に凍える旧(むかし)を観て居た。男女(ひと)の主観(あるじ)を私欲(よく)に留(と)め出し未想(みそう)の自主(あるじ)を独理(ドグマ)に観るのは、幅を忘れた苦力(ちから)の無い儘「神秘(ふしぎ)」に訝る従順(すなお)の過憶(かおく)を、幻想(ゆめ)の塞ぎに信じて在った…。一女(おんな)の掌(て)に乗る調子外れの四季(きせつ)の残香(かおり)は、旧(むかし)に好く観た以心の〝外れ〟の夫婦に発(た)ち得る恋歌を言った。小言に果(さ)き立つ無想の謂れの旧(ふる)びた呵責は「人間(ひと)」の活き血に転々(ころころ)空転(ころ)がる旧(むかし)の痘痕を感覚(いしき)に遣った。孤独から観た無血の香りは至闘(しとう)に弾める予感を流離い、未知の気憶(きおく)へ純度を養う旧い小敗地(アジト)の先送りを観る…。無心に繋げる不快に良く似た旧(むかし)の残香(かおり)は、陰府(よみ)の感覚(いしき)に無己(おのれ)を安(やす)める不老(ふろう)の前途を揚々識(し)った。女性(おんな)の明日(あす)から具体(からだ)を乖離(はな)せる〝孤独の諸刃(もろは)〟は精神(こころ)を開(あ)け出し、分厚(あつ)い千夜(とばり)を感覚(いしき)へ投げ出す孤高の進途(しんと)を徒然(つれぞれ)にも見た…。気憶(きおく)に安(やす)める疲れの癒しは遥々高める夜半(よわ)に表れ、苦労続きに感覚(いしき)を歪める利損(りそん)の効果を常々保(も)った。幻想(ゆめ)の霧から早さを射止める四季(しき)の映りは男・女(だんじょ)に解(と)かれて、精神(こころ)に轟く旧(むかし)の効果を活命(いのち)に繋げる孤独と安めて、不死を信じて浮浪して生く、旧(むかし)の効果は私算(しさん)を打った…。分厚(あつ)い空壁(かべ)から未屈(みくつ)が片付き不装(ふそう)の様子が御託を彩(と)るのは、緊(きつ)い生絆(きずな)の発端(はし)に棚引く無動の様子を手懐け始めた。無己(おのれ)の理知から因果を伴い幻想(ゆめ)の感覚(いしき)へ受給を問うのは、精神(こころ)の理性(はどめ)を未覚(みかく)に保(たも)てる幻想(ゆめ)の深化へ追走して居る…。男性(おとこ)の孤独を矢庭に象る滑稽(おかし)な元(もと)から原理を観て活き、不相(ふそう)を伴う幻想(ゆめ)の身元は翌朝(あさ)の未完(みじゅく)に発砲して居た…。精神(こころ)の孤憶(こおく)に感覚(いしき)が傾き一幻(ゆめ)の刹那に同志が在るのは、男女(ひと)の情事(こと)への無法を相(あい)する不頼(ふらい)の小敗地(アジト)の誤りだった。女性(おんな)の気色に見様(みよう)を問ううち事始(こと)の成果(せいか)に孤独が添うのは、児(こども)と成人(おとな)を大器(ふるい)に掛け生く〝独り〟の幻(まぼろし)だった…。気楼に基づく不埒の生理は正理(せりい)を無視して生準(きじゅん)に脚色付(いろづ)く孤独の〝現行(いま)〟との決闘ばかりで、人間(ひと)の総理を上目に見て取る世迷の進化に相当していた。児(こども)と弄(あそ)べる球技の程度は〝宙(そら)〟に放てる感覚(いしき)に基づき、孤独の障りと魅了を保(たも)てる未信の教理と仰臥を保(も)った。
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(ふとここで、場面が一旦変わり)
俺は巨女の記憶を持ちながら、誰か、高校時に見たような、若いが堅い先生のような四十~五十代の男に出会って居り、俺の将来の事で揉めて居た。俺が将来作家に成ると言って、書いた原稿を、或る原稿受付社へ送った事を良く思わないで、可成りの形相と激怒の調子を以て俺を叱って居た。無理だし、堅実ではないから、送るな!と言うのである。その原稿受付社は、以前から良く知って居た、中々真摯(紳士)な会社で良いと思って居たので、俺は益々その男に食って掛かり、「何で先ず駄目だと決め付けてから、頭ごなしに自分の主張を以て駄目だと言うわけ?な・ん・で、先に偏見が活きて、他人の言動の主軸を操作するわけ!?」等と、好い加減堪り兼ねて、俺は男を叱るようにして非難して居た。始めは一寸言い返そう等として居たが、その内、言い返せなくなり、男は黙って居た。半ば、俺に呆れた節が無いでは無かった。
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思惑(こころ)の重味(おもみ)が生還郷(ノスタルジー)から「無己(むこ)」の真話(しんわ)を人煙(けむり)に見て居り、快活気取りで〝葦〟を相(あい)する旧い気色を無己(おのれ)に観るうち旧い景色が御託に問うのは、明日(あす)の分厚(あつ)さと真面に解(げ)せ得る幻想(ゆめ)の盲化(もうか)と追随して居り、精神(こころ)の概句(おおく)を〝問い〟に問ううち不徳の信者は宙(そら)に跳び発(た)て、幻想(ゆめ)に導く夜半(よわ)の景色は思惑(こころ)の生果に乗っかり始めた。〝向日〟を気にして感覚(いしき)が相(あい)する旧い孤独は生還して活き、精神(こころ)の小敗地(アジト)を無機に撓(たわ)める不徳に瀕した淡い気色は、幻(ゆめ)の見事に無残に突き出る浮浪の瞬(しゅん)から感覚(いしき)を置いた。
旧い人塊(かたまり)。
感覚(いしき)の倒錯。
精神(こころ)の独理(ドグマ)。
分厚(あつ)い霹靂。
球魔(オズマ)の改(かい)。
不安の譲渡。
美識(びしき)の改革。
小敗地(アジト)の革命。
無己(おのれ)の旧(ふる)さ。
明日(あす)への様子。
萎びた問答。
立派な欠伸。
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………
苦しみから漏れ、宙(そら)に活き発(た)つ孤独の八光(おろち)は、幻想(ゆめ)の思惑(こころ)に美的を想わす孤独の刹那に微動を保(も)った。
〝悪しき老獪〟。
手長の景色。
精神(こころ)の発音。
人間(ひと)の真摯。
孤独の崩壊。
意志と無知。
軛と鼾。
分厚(あつ)さと醜怪。
美女(おんな)の牛歩。
発破と唖然。
孤独の微動(うごき)に無視を蹴るまま身憶(みおく)の限度は通底して活き、明日(あす)の姿勢(すがた)を自然に納める夫人の心機は〝唖然〟を識(し)った。孤高の息吹に純度を見送る不相(ふそう)の翳りは感覚(いしき)を飛び越え、無為の四季(きせつ)を自然に観て取る〝孤独の遊戯〟は人気(ひとけ)を保(も)った。孤独の許容(なか)から庇い始める不活(ふかつ)の勇気は自然を労り、挨拶代わりに不幸を読み取る腑抜けた独気(オーラ)は〝怪晴(かいせい)〟さえ識(し)る。孤踏(ことう)に導く幻(ゆめ)の論理は児(こども)を見送る無心に息衝き、不為(ふい)を相(あい)して無沈(むちん)を活き尽(き)るい孤独の道理に〝論〟より添うた…。孤独を条理に「無己(むこ)」を採るのは、夜半(よわ)の神秘(ふしぎ)と同系にも観て、分厚(あつ)い進理(しんり)に幻想(ゆめ)を掲げる徒党の感覚(いしき)に中止を告げた。頼める一夜(とばり)は界(かぎり)を掻き分け、夜半(よわ)の気色と凡庸(ふつう)を観るのは、孤高に基づく〝途切り〟の挿話(はなし)と同程度に観る独話(かたり)であった。情事(こと)に大きく生長して行く孤独の脆さは感覚(いしき)を通じ、茶色い気色は宙(そら)に息衝く孤闘(ことう)の文句を彩り出した。白雲(くも)に息衝く人間(ひと)の感覚(いしき)は余程に孤独を脆く空転(ころ)がり、分厚(あつ)い思惑(こころ)は無想に片付く幻想(ゆめ)の限度の妄想だった。精神(こころ)に基づく夜半(よわ)の感覚(いしき)は孤独の主観(あるじ)に幻(ゆめ)を見た儘、白紙(こころ)に幻見(ゆめみ)た無知の気迫は孤高に導く文言(ことば)を彩(と)った。明日(あす)に幻見(ゆめみ)た個動(こどう)の感覚(いしき)は予知に息衝く〝身重〟を識(し)った。分厚(あつ)い孤独に女性(おんな)を観た儘、白紙(こころ)に息衝く小鳥の詩(うた)には美麗に基づく孤高を保(も)った。精神(こころ)の目下(ふもと)に精神(こころ)が保(も)つのは、幻(ゆめ)に伴う上履きなど履き、白亜(しろ)い翳りは泥濘さえ識(し)る。暗い幻想(ゆめ)から男児(おとこ)を蹴上がり、蜷局の精神(こころ)は懸垂して居る。形成(つくり)が変れる男性(おとこ)の体形(かたち)が女性(おんな)の身重に分散して活き、白亜(しろ)い弄(あそ)びが女性(おんな)を拵え、青空(そら)に埋れる精神(こころ)の疾走(はしり)が気分に冴え得ぬ柔らを識(し)った。孤踏(ことう)に尽せる男女(ひと)に対して脆(よわ)い進路は、幻(ゆめ)に尽せる分岐の四季(きせつ)は泥濘から成る様相さえ観た。厚い展開(ながれ)に精神(こころ)が冴え活き、幻想(ゆめ)の具体(からだ)は漆黒(くろ)い住まいを大目に観て活き、未知の鈍(くも)りが充分発(た)った。茶色い霞に一女(おんな)の身軽(かる)さが男性(おとこ)と絡まり、幻想(ゆめ)の感覚(いしき)がどんどん疾走(はし)れる情事(こと)の成就を見積もり出した。一女(おんな)の幻想(ゆめ)から発情(こころ)が蹴上がり、分厚(あつ)い孤独が白亜(しろ)く成り果て、幻(ゆめ)の様子が幻惑してから男女(ひと)の体裁(かたち)に精神(こころ)を観て居た。青空(そら)に残る具体(からだ)の仕組みは文言(ことば)の綾とも瞑想して居り、白亜(しろ)い悪魔は寸とも変らず、琥珀の吃(ども)りは宙(そら)へと浮きつつ幻(ゆめ)の輪廻(ロンド)はとんとん鳴った。文言(ことば)の詰りに耳を傾け、脚色(いろ)の高価を具体化すれども、女性(おんな)の正体(からだ)はにこりともせず、幻想(ゆめ)の許容(うち)へと混じって入(い)った。果して現行(いま)から幻想(ゆめ)の相図(あいず)に躊躇を割いても、厚い日照りを矢庭に見送る無尽の日蓋(ひぶた)を造作に売って、弾みから利く旧(むかし)の〝小唄〟に無心の仄かを呆(ぼ)んやり観て居た。精神(こころ)の嘆きを幾度換えても「無心」に花咲く〝栄華の個録(ころく)〟は、甲(こう)も尽せぬ乙(おつ)の無言(ことば)に不覚を律する厳命さえ観た。…男性(おとこ)の記憶が透明色して〝旧(むかし)〟に懐ける孤独を観たのは、初春(はる)に眩い虚構(うそ)に傾く都会の女性(おんな)の条理であった。枯渇に宿せる無垢の旋律(しらべ)は漆黒(くろ)い仰臥に寝相を灯させ、一幻(ゆめ)に見紛う〝鬼神〟の如くは幸先から成る利口を識(し)った。無知を着飾り旧(むかし)を吸うのは人間(ひと)に良く似た精神(こころ)の数歩で、少女(おんな)の枕に感覚(いしき)を仕留めた幻覚(ゆめ)の感覚(いしき)に遠吠えして居た…。過去に賑わす驟雨に幻見(ゆめみ)た無残の様子は、不明に身罷る一人(ひと)の小敗地(アジト)を白紙(かみ)に描(か)くまま鈍感だった。潤々(うるうる)、うろうろ…、徘徊ばかりに内心(こころ)を乱され嗜好の脚色(いろ)には身悶えさえして、男性(おとこ)の〝様子〟は女性(おんな)に化け生く「不毛の条理」を認識して居る…。女性(おんな)の手許に悪魔が寝転び、明日(あす)の静寂(しじま)が無言に帰(き)す頃、旧い〝扉〟は太古を見知らぬ「不毛の信仰(めいろ)」へ堕ち掛け始める。
無理に屈(こご)める理尽(りじん)の総理(すべて)を、女性(おんな)の分業(ノルマ)に留めて置くのは、遠い旧(むかし)に列(なら)びを合せる「無心の気色」に通底していて、一男(おとこ)の自覚(かくご)が自慢を運べる宙(そら)の論句(ろんく)を決して識(し)った。漱石から成る黄紋(きもん)の十字に英雄(みども)が発(た)つのは、旧来(むかしから)見た古列(いにしえなら)びの「別の游路」に徹して在った。…一女(おんな)の孤独が男性(おとこ)へ鳴るうち男性(おとこ)の家督は牛々(ぎゅうぎゅう)揺れ浮き、幻想(ゆめ)に纏わる宙(そら)の〝相図(あいず)〟は苦悶を拵え未覚(みかく)を識(し)り貫(ぬ)き、初春(はる)の憂きから精神(こころ)に流行(なが)れる心身(からだ)の軽差(かるさ)は初夏(なつ)を嫌った…。過去(かこ)に活き抜く無音(おと)を発(た)てない孤高の稼働(うごき)は、女性(おんな)の髄から旧(むかし)が忍べる美優(びゆう)の信仰(めいろ)に巣立って行って、幻(ゆめ)の悪しきを孤高に並べる旧い「気取り」の自活(かて)の主観(あるじ)は、孤高に赴く二性(ふたつ)の無垢から無頼に見守る有名さえ知る。途方の無いまま夕日が沈み、明日(あす)の翌朝(あさ)から無刻(とき)を気にする「無論の迷路」が現行(いま)に還った。―――、幻想(ゆめ)に始まる感覚(いしき)の層には「無心」に阿る「弾み」が成り活き、孤独ばかりが〝数歩〟を濁らす狂いの文句を発して在った。家畜を追うまま無心を取り去り、蒼い瞳(め)をした邪念の相(そう)には、一男(おとこ)と一女(おんな)が丸々別れる〝微吟(びぎん)〟の描写が渦巻き出した。現行(ここ)へ還れる三度(みたび)の〝層〟には幻覚(ゆめ)を齎す錯覚さえ在り、精神(こころ)の準備に気味を追う儘「無心」の思惑(こころ)で美酒(さけ)を呑むのは、人煙(ひとのけむり)に呑まれ始める不通の正義に非常に好く似た。精神(こころ)の重さに厭気(いやけ)が差す儘「無心」の層にて芥(あくた)を噛むのは、人塵(ひとのほこり)で見真似を愛する過去の栄華の盛(さか)りであった。故郷を残して微吟して居る幻想(ゆめ)の被(かむ)りの面(めん)の滅びは、幻覚(ゆめ)の初歩(はじめ)に空慮(くうりょ)を窄める陰府(よみ)の感覚(いしき)に通底して居た。
精神(こころ)の微動(うごき)に〝葦〟を捕(と)るまま夢遊の体(てい)した定律(おきて)の発端(はし)には、旧い〝孤独〟が呑々(のんのん)活き生く「旧来独語(むかしがたり)」の造作を観て居る…。
過去の〝葦〟から素描(すがお)が表れ、孤独の四肢(てあし)が地表に着く頃、無為の概句(おおく)に〝知人〟が羽(は)ためく美廊(びろう)の神秘に縋って在った。通り相場の俗世(このよ)の微動(うごき)に「幻(ゆめ)の四肢(てあし)」が狂苦(きょうく)を識(し)る頃、無限に私運(はこ)べる詩人の幻(ゆめ)には精神(こころ)の主宴(うたげ)が飾られ活きる…。幻想(ゆめ)の傘下の桔梗の檻には、「通り相場の精華」が表れ、低い毛立(けだ)ちに「二時」を見て取る不毛の夜宙(よぞら)を孤独の相葉(あいば)は〝男・女(だんじょ)〟を儲けて、幻視(ゆめ)の気迫に孤高を埋(うず)める漆黒(くろ)い嫉妬が躍起に成った…。初めから無い人間(ひと)と神秘の交渉等には、夢限(ゆめのかぎり)が無残を見て取る不倖(ふこう)続きの長屋を訪れ、不問に見て取る不倖続きの長屋を訪れ、不問に見て取る流行(ながれ)の愛撫は「不出来」に満ち生く無聊を識(し)った…。精神(こころ)の嘆きが寸(すん)を見せ得ぬ不明の独気(オーラ)は身塵(みじん)を取り貫(ぬ)き、明日(あす)の気迫を未知に見果てる無進(むしん)の独気(オーラ)を従順(すなお)に識(し)った。
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