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アルツハイマー病の原因物質が失明に至る難病を引き起こしてい


① 高齢者の主な失明原因である難病(欧米では成人の失明原因の第1位),加齢黄斑変性症の発症機構が明らかに

②脳の痴呆性疾患であるアルツハイマー病と,目の疾患である加齢黄斑変性症に意外な共通の発症メカニズム

③有効な治療方法のない加齢黄斑変性症の予防法や治療法開発への大きな一歩

アルツハイマー病患者の病因となる物質であるアミロイドβが加齢黄斑変性症患者の網膜にも蓄積していることに注目しました

。まず視神経の新陳代謝を担っている網膜色素上皮細胞にアミロイドβを与えたところ,加齢黄斑変性症を引き起こす種々の因子が発現しました。

さらにアミロイドβを蓄積するノックアウトマウスにおいて,ヒト加齢黄斑変性症に類似した網膜の異常が再現されることを見出しました。

 この発見は,脳のアルツハイマー病と目の加齢黄斑変性症の発症には共通のメカニズムがあり,その原因がアミロイドβという物質であることを世界で初めて明らかにしたもので,米国の医学雑誌Journal of Clinical Investigationの10月号に発表されます。この発見は,加齢黄斑変性症の予防法や治療法開発のための大きな手がかりとなるものです。

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