#28 バリ島暮らし 小学校教育を考える 短編映画『Instruments of a Beating Heart』を見て。
こんにちは。
家族4人バリ島暮らしをしている、しかっこです。
2月も最終週。最近のバリ島サヌールは雨がいっそう少なくなり、お出かけしやすくなってきましたよ。
そして我が家はここ数日、夫が1歳娘と二人で日本に一時帰国、長男と二人暮らし中です。もちろん寂しくもあるのですが。1歳児がいない生活はある意味快適で(笑)いままで手を出せていなかった朝活をやっています。(娘はよく寝るから、いつも寝たいだけ寝させていて、外出できてなかった)
先日は初めてサヌールビーチに朝日を見に行きました。そして昨日は朝ヨガも行きました。短期間ですが、やりたいことが出来てすごく充実した日々を過ごせています。(夫&娘 ありがとう☆)そしてバリ島の魅力がより分かり、いっそう好きになりました。
さて。今日はここ最近考えている日本の小学校教育について少し書きたいと思います。というのも『小学校~それは小さな社会~』という映画を知ったから。ご覧になった方は、ぜひお感じになったことを教えてほしいです。
映画『小学校~それは小さな社会~』とは
日本の公立小学校(東京世田谷)に通う1年生と6年生の学校生活を1年間密着したドキュメンタリー映画です。
「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。」という山崎エマ監督の言葉に、私は関心をもちました。なんたって、うちには6歳児がいて、日本にはいないから。極端だけど、小学校を海外で過ごしたら、”日本人”はできあがらないのかな。なんて思って!そして、いまのバリ島暮らしは数年をイメージしており、いつのタイミングで日本に戻るのか(長男が小学何年生で戻るといいか)は考えていたので。
本編は見れていないのだけど、そこから生まれた短編『Instruments of a Beating Heart』をYoutubeで見ることができました。この短編は第97回アカデミー賞の短編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされているそう。だから日本でも話題になっているのだと思う。(下が短編のリンクです)
我が家は移住した理由 1つは”海外教育”
そもそも我が家がバリ島移住をした理由の1つは、「日本以外の国で子供に教育を受けさせてみたい」でした。日本の教育を批判できるほど経験も情報も持っていませんが。私と夫が受けてきた日本教育とは違う教育を自分の子供には受けさせてみたいな、そしたらどういう違いがあるかな、そんな半分興味本位ですが、思いでいます。(自己肯定感低めの私は、ずっと公立で育った自分がつまらない人間な気もしている。)だからこそ、日本の公立小学校教育が海外から評価されている、良い面もあるという視点に興味が湧きました。
また、日本人的には「海外に評価されている」というのは誇らしいというか、好きなフレーズですよね(笑)自己肯定感が低い分、”海外に評価されてる”となると価値が見直されるというか。
短編『Instruments of a Beating Heart』の感想 私
実際にこの短編を見てみました。
ストーリーとしてはとても感動したし、子供たちの成長や純粋さに涙ボロボロでした。良い話でした。でも・・・自分にとっては当たり前の小学校風景で、これが評価されているというのは、ナゾ。というのが正直な感想。「日本の小学校に世界が驚いた!」というのはどの部分なんだろうと。※短編だから分からなかったかもしれない? 映画は特にフィンランドで人気だったそうですよ。
また議論になりそうな先生の厳しさも、私は受け入れられるもので。というのもあの対応以外、どういう対応が生徒にとってベストなのか、私にはわからないと思いました。先生は日々何がよいのか模索しながらも、できるだけ感情的にならず、子供の心に響き、成長させるような言葉を選びゆっくり発しているように感じました。大変なお仕事です・・・
オーストラリアに住む友人の感想
海外の視点を知りたくて、オーストラリアに住む友人(日本人女性)に意見を聞いてみました。彼女は私とまだ近い感想(こんな小学1年生って求められてたっけ?とは言っていたけど)。でもオーストラリア人の夫は、登場した先生が厳しすぎてありえない、見るのが途中ツライという感想だったとか。見る側の受けてきた教育によって反応ががかなり違いそうです。面白い。
そこで監督のインタビューをみてみました。
そこから理解した、日本の公立小学校の特徴は下記です。
日本公立小学校の特徴(海外と比較して)
生活習慣を教える
行事の多さと長期事前練習
教育の入り口は、集団>個人 である
まず、「生活習慣を教えるの」は、靴を揃える、整理整頓を促す、教室の掃除を自分たちでやる、など。また日直当番、〇〇係など役割・責任を与えられる経験をすることも珍しいそう。知らなかった!日本の街がキレイ(ごみを捨てない)、電車が時間通りにくる(時間を守る)そんな社会が維持できているのは、このおかげなのかも。
この点で思ったのは。保育園育ちの息子は、年長さんから当番もやっているし、さらに小さいころから先生がたくさん生活習慣を教えてくれているから。6歳になる前から、日本人の基礎的な面はできているかも!?とも感じました。
「行事」については、運動会、音楽会、演劇界など、1つの行事のために長期間みんなで準備していくこと。1つの目標にむかってみんなで力を合わせて努力する、大変なことを乗り越える、喜びを感じる、という経験が、1年に何度もそして毎年あるというのは珍しいそう。私も小学校で合唱をみんなでやったことはいい記憶として残っているなあ。これが「社会の中に入る練習」になっているという。
「教育の入り口」については、これはよく言われるけど、個人より集団が優先されるということ。まずは他者との関わりや協力が重要視され、その次に個性も大切にいう教育方針。「まずは個性を重視」する海外教育が日本ではもてはやされがちだけど、海外から見ると良い点もあるのだね。無いものねだりかな。バランスが難しい点だと監督は何度も言っていた。
最後に・・・
最終的に自分が感じるのは、「完璧な教育はない」ということ。監督も言っていたけど、どの国も公立教育はバランスをとるのが難しく、試行錯誤していると。日本においていえば、この映画が「日本の公立小学校教育には良い点もある」と一石を投じたことでまた世論・流れが変わる可能性もあるだろうなと感じました。どちらにせよ、現場の先生が大変なんだろうな・・・と悲しく思ってしまうけど。
個人としては、いまバリ島のインターナショナルスクールに子供を通わせていて、おそらく日本の公立小学校とは対極な環境にいるだろうと思います。「教育」に特別な関心はなかった自分ですが、海外に来たことでこのように考える機会もでき、いろんな考えをもつ他家族に出会い、刺激も受けています。改めて、海外に一歩踏み出してみてよかったなあ。そして「教育を選べる」いまの環境に感謝したいなあと思いました。
我々はそう遠くない未来に日本に帰国するから、バリ島での教育と、日本での教育、うまくバランスよく取り入れて(欲張りかもしれないけど笑)、子供たちにはこの先成長をとげてほしいなと願うばかりです。
なんだか上手くまとまらない感じですが、以上です。
長文、お読みいただきありがとうございました。
では!