チビリングテクノロジー(300文字)
チビリングテクノロジーの事である。デンマークのゲゼルにより提唱開発され広く実装されるに至った生理現象制御装置と一連の心理メソッドはお遊戯会、会社帰宅間際のチビリから宇宙生命体とのコンタクトにおいての駆け引きでも遺憾なく効力を発揮する。
相互友好的態度のもとファーストコンタクトが行なわれる最中、意のままにチビリ散らす我ら人類の代表者を目の当たりにし、侮りがたしの種族である認識を形成させることに成功するだろう。
「チビッてる場合の私かっ」
「具もチビッちゃうからなにぶん」
等の慣用句は最早回顧することでしか遭遇せぬ記憶の彼方へと追いやられ、「チビる」の手綱を得、羞恥に満ちたある種痛い関係性をも有機的活用下に組敷いたのだ。
我ら人類の夜明けは近い。