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上野の怪。

上野は下町の中でも際立った町である。いまだに寄席やら下町の町人文化を感じることができる。昭和の初め新幹線などまだなかったころ「金の卵」として東北から上京した人たちが初めに降り立つ地はここである。はその昔は男娼が栄えたいわゆるゲイの町であったらしい。(現在もか?)
そんな憧憬の地(?)であるからか、なかなかに多様な人、あけすけに言えば変な人が多い街なのである。

どんな人がいるのか概観しよう。

外国人、上野動物園、東京国立博物館をはじめ有名な文化施設やアメ横などの奇異な文化に引き寄せられて主にあまり洗練されていない外国人が多く集まっている。中国人が多いのは故郷に似た風景だからだろうか。

ホームレス、橋の下や大きな施設の軒先の居を構えている。調査によれば*集団就職で上京してきた層に象徴的な街であるらしい。雨風をしのぎやすいという理由も挙げられているが、それは上野に限ったことではない。やはり彼らにとっては憧憬の地なのだろう。

女装、女性になりきる気がないような人が多い印象、彼らにとって女装は何なのかぜひ知りたいものだ。ゲイによるいわゆる発展場になっている地区もあるようだ(普通の野外なのが衝撃)。肝試しがてら行ってみたことがあるのだが、、、(省略)

右翼団体、これも多いなぜ上野に集まるのかは不明だが地方から出てきやすいのも一因ではないかと思っている。まがまがし宣伝車で現れては大音量で演説している。集団ではなくて右翼系の個人も多い。彼らの多くは愛国主義の記号を身に着けいていることが多い。旧日本軍を連想させるものや旭日旗も多い。この手の人とはかかわりを持たないことをお勧めしたい。

上野といえば文化施設ばかりフォーカスされがちだが、適切な距離を保ちつつそこに集う人々を観察してみるのも一興である。

*東京上野周辺の路上生活者の実態調査(義平、西村2006)


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