筋肉づくりに必須!タンパク質の吸収メカニズムと筋肉の合成と分解のメカニズム
タンパク質の消化・吸収のメカニズム
食事から摂取したタンパク質は、胃でタンパク質分解酵素のペプシンによってプロテオースとペプトンに分解され、十二指腸へ送られると、膵液に含まれる消化酵素により、ポリペプチドを経てオリゴペプチドやアミノ酸まで分解される。さらに、小腸へ送られ膜消化により、トリペプチドやジぺプチド、アミノ酸まで分解され、上皮細胞に吸収されます。
吸収されたアミノ酸は血管を通り肝臓に運び込まれます。
タンパク質の合成
肝臓から体内の「アミノ酸プール」※人体の新陳代謝に必要なアミノ酸を一定量ストックしている場所、主に筋肉と血液。に送られ、筋肉合成のためのアミノ酸として供給されます。筋肉分解時には補充されます。
なお、アミノ酸には9種類の体内で合成されない必須アミノ酸と、11種類の体内で合成される非必須アミノ酸があり、筋肉合成時にはこれらのアミノ酸を組み合わせてタンパク質を合成します。
※必須アミノ酸:フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニン
そのため、どれか一つでも不足しているとその分タンパク質が合成されなくなるため、必須アミノ酸の接種は重要になってきます。この必須アミノ酸がバランスよく含まれているかを点数化したものは「アミノ酸スコア」と呼ばれます。
タンパク質の分解
タンパク質は1日1%程度新陳代謝により分解と合成が行われます。
また肝臓のグリコーゲン不足により血糖値が下がると、筋肉を分解してアミノ酸からグルコースを生成する。また筋肉のグリコーゲンが不足すると、アミノ酸プールの遊離アミノ酸(主にBCAA)がエネルギー源として利用され、不足分は筋肉を分解して補います。
トレーニング
筋トレにより、筋肉に加わるストレスや、エネルギーの消費により、筋肉の分解が促進します。同時にホルモンにより筋肉の合成が促進されます。
つまり、筋肥大には筋肉の合成量を増やすとともに、分解量を減らすことが重要といえます。