参議院議員選挙のしくみ おとなの勉強
■定数248人、任期6年、3年ごとに定数の半分、124人*を改選する。解散なし。
選挙区 74人 比例代表 50人
選挙区との比例代表の重複立候補はなし → 衆議院議員選挙と異なる
*2022年の参議院選挙は、神奈川選挙区の補欠選挙(4人が定員だが、
5番目の人が3年の任期)も同時に行うため125人の改選になる。
◯選挙区 当選数 74人 、*75人 定数1人〜6人
■ 45選挙区 各都道府県に1選挙区 候補者名を記入(1枚目)
鳥取と島根、徳島と高知は2県で1選挙区(0.5人区)を合区(ごうく)
(それにより、全国1区の中に政党別の特定枠ができた)
■投票の多い候補者から順に当選者が決まる。
◯比例代表 50人選出 非拘束名簿式 政党名又は個人名を記入(2枚目)
■全国1区
・政党が順位なしの名簿と特定枠の名簿を出す
・選挙区との重複立候補はなし → 衆議院議員選挙と異なる
・投票者は候補者名又は政党名を記入
だったが、0.5人区(合区)となった県からは不満が出た。
そして、特定枠が前回の参議院議員選挙からできたのです。
特定枠部分は拘束名簿
■当選者のきめ方
①各党(公党)の当選者をドント式で割り振る。
(ドント式は、参議院議員選挙の仕組みを参照、各党投票数を自然数で
割る方式)
各党の得票数 =各党の党名記載票+各党の個人名投票数
②特定枠候補者の順位で当選を決める → 特定枠が優先
③特定枠でない候補者の当選は個人名の投票数で決まる
・ドント式とは
ベルギーの法学者ドントが考え出した議席割り当てのための計算方式
① 各政党の得票数を1,2,3・・・の整数で割る
② 一人当たりの得票数が多い順に、各政党の議席が配分
③ 通常、各党の当選者は、比例代表名簿への順位の上位から決まる
・ 有権者は政党名を記載して、党が決定した名簿順序で当選が決まる
参議院議員選挙の場合は、選挙区の場合に当選するには法定投票数以上
の得票が必要ですが、比例区にはその制限はありません。
当選が1人の場合は、特定枠名簿順位1の方しか当選しません。
法定得票数 有効投票総数を通常選挙における当該選挙区内の議員の定数
で割って得た数の6分の1以上の得票
公党の場合は、比例区1人だけでも(実際はそんなことはない)候補
者を立てることが出来るが、少数政党の場合は、選挙区と比例代表を
合わせて立候補者≧10人が必要となる。
地域性があるのか、浮動票を狙うのかで選挙戦術が変わってくる。
前回の衆議院選挙の比例代表は、東京ブロックの定数17人のところ
で4人立候補して選挙戦を戦った少数政党が3つあった。北海道ブロッ
クでは比例代表に2人が立候補した少数政党があった。
■特定枠に記載されている候補者の選挙運動
参議院名簿登載者個人としての選挙運動 (選挙事務所、自動車、
ビラ、ポスター、個人演説会等)はできない。
衆議院選挙で各公党の政党交付金は再計算され、12月支給分から
上乗せされます。(年4回支給)
公党(9党)は、政党付金があり、まだ良いが、少数政党は供託金 だ
けでも大変である。少数政党から10人立候補する場合、すべて選挙区
に立候補するとしても3000万円、1人が比例代表とすると3300
万円かかります。
■参議院選挙の供託金の没収
・ 選挙区 立候補者の投票数=有効投票総数÷その選挙区の議員定数÷8
・ 比例代表 供託金没収額=(各政党が用意した候補者名の記載された
名簿登載者の数ー当選人×2)×600万円
比例名簿に搭載した人数を5人として2名が当選した場合
(5ー2×2)×600万円=600万円の没収(2400万返還)
比例名簿に搭載した人数を2人として2名が当選した場合
(2ー2×2)×600万円=ー1200万円 1200万円の返還
全額返還
以上