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初めてインドに来ると…

ダージリンやシッキムでは不要であったエアコン。インドではホテルでもレストランでもバスでも列車でもA/CとNon A/Cに分かれている。エアコンつきとエアコンなしという意味なのだが、このふたつでは料金に大きな差がある。わたしはレストランもバスも列車もNon A/Cで構わないのだが、この暑いコルカタでホテルだけはA/Cを選びたかった。それで朝からホテル探しを始めたのだが、高い、とにかく高い。何度目かになるが、インドの物価はこれほどまでに高かっただろうか。
ようやく見つけた部屋は決していい部屋とは言えないが、この予算ではどこも似たり寄ったり。どこかで妥協しないといつまで経っても見つけられない。ここで3日後に合流する友人を待つことにした。

街を散歩していると日本語を話すインド人に会った。わりと流暢に話す。1万歩譲ってもこの手のインド人に、面倒くさくない奴はいない。欧米人の男性が一緒だった。どういう組み合わせなのかはなんとなく想像がつく。男性はニュージーランドの人だった。わたしもついこの間ニュージーランドには行ったばかりだったので好感を持った。旅慣れた様子でわたしよりは少し年齢が上のようだった。
日本語を話すインド人は、激減してしまった日本人に会えたのが嬉しいようで、一緒にバーかカフェに行って話をしようと誘ってきた。バーなんかに行ってはいくらお金がかかるか分からない。インド人にまったく興味がなかったが、ニュージーランドの男性も一緒なのでカフェになら行ってもいいかと思った。どうせ高いカフェになるのだろうが……。
思ったとおり入ったこともないような高級カフェに入った。こういうところを勧めてくるインド人は嫌いだ。自分でお金を払うわけでもないのに高いところに連れていく。わたしなどそこらへんの街角のチャイで充分なのに本当いらん出費だ。

11月4日、早朝。
友人からの電話で目が覚めた。早朝コルカタ到着に合わせ5時半に目覚ましをかけておいたのだが、アラームではない音で目が覚めた。
わたしの友人は旅慣れていない。海外は、前回4年前にやはり現地集合したタイに続き2回目だった。それで今度はインドだ。インドは旅人の間でも旅の難易度が高いとされる国だ。そんなところへやってきて、何のトラブルもなく住所しか教えていないこのホテルにたどり着けるわけがない。それで空港まで迎えに行きもしないのだからわたしも鬼だが、しかしそうでもしなければ旅路も盛りあがらないだろう。やはりトラブルあってこその旅だ。
わたしも知らなかったがコルカタの空港には入国前に両替所があって、入国後には両替所もATMもないらしい。それで入国した後にそのことに気がついた友人は、タクシーでATMまで連れてきてもらった、もしくは連れてこられたようだった。電話での要件はATMの使いかたであったが、わたしはそれよりその状況のほうを心配した。聞くと、運転手の他にもうひとり乗っているらしいのだ。よくない状況だ。わたしはいったん空港へ戻ることを提案した。このままではいくら請求されるか分かったものではない。
空港へ無事戻った友人はだいぶぼったくられていたが、たいした金額ではないし、その経験には価値がある。気を取りなおしてタクシーを捕まえてもらうことにした。
いかんせん、友人は英語がまったく話せない。わたしも初めてインドへ来たときにはひと言も話せなかったのでその苦労はよく分かる。
誰でも知っていそうな駅を目的地にしてもらってそこからは歩いてきてもらうことにした。
運よくそこへ定額で行ってくれそうなタクシーが現れた。距離を見ればそれが妥当かどうかは分かった。

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Rio
応援ありがとうございます! なんだかいろんなことやていますけど、今後も写真家として活動し続けられるように頑張ります!!!

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