インド旅行最後の日
再び14時間かけてデリーへ戻る。1泊2日弾丸マナリ旅の終わり。せめてもう1泊したかったと友人もわたしも心底思った。
帰りは往路乗れなかった「HRTC」を選択。1,700ルピーと鬼高かったが、ノーマルかVIPの2択しかなく、ノーマルはリクライニングすらできない超普通のバスのことだった。さすがにそれでは厳しかろうとVIPを選択。往路のプライベートバスとどの程度違うのだろうと期待したが、特に座席等にスペシャル感はなく、大きな違いはそのスピードだった。
早朝6:40デリー到着。往路の14時間に対して復路は11時間で済んだ。
本日最終日、デリーで予定していることは……特にこれと言ってない。
私たちは早めに空港にいってラウンジでもと考えていたのだが、ラウンジったってせいぜい2~3時間しかいられない。
映画を見ようと思い、ネットで調べた情報から映画館に行くと見事潰れていた。
コンノートプレイスまで出れば最新の映画館があるようだったが、気温も高く荷物もあり、動くことに疲れてしまった。大人しく近くにあるマックに入った。
とにかくわたしたちはビールを飲みたかった。それで早めに空港に行けば飲める店があるだろうかと選択を誤った。
友人の飛行機は23時でわたしが23時半だった。それなのにわたしたちは15時に空港に入った。
入口でセキュリティチェックの男に訊かれた。「一度入ったらもう出ることはできないよ?」どんな脅し文句だと思ったが、別に構やしない、空港内のどこかの店で過ごせばいいのだから、なんて考えていたのだから止めてほしかった。
空港内出発ロビーには何もなかった。本当に何もない。こんなに何もない空港があるのだと改めて知った。そういえばここは、わたしが3週間前に空港泊したロビーだった。寝ただけだったので何もないなんて気づきもしなかった。
見ていると4時間前からカウンターでチェックインできるようだった。それでわたしたちは19時までビールどころか水分も取れず、ただひたすら待った。
友人は19時前にチェックインできた。19時半まで待ってもらい、先にセキュリティチェックまで括ってもらうことにした。
ここの空港のラウンジがどんなシステムなのか分からない。わたしは友人のプライオリティパスに同伴するつもりなのだが、そもそも同伴ができるのか、有料なのか、アルコールはあるのか、それは有料なのか、など何の情報もなかった。最悪アルコールがない場合は他の店もチェックしておいてもらいたかった。
わたしのほうもカウンターが開き、チェックインを済ませた。普段ならオンラインチェックを済ませているのたが、ベトナム航空のwebサイトは何度やってもエラーになった。
チェックインは済ませたが困ったことが分かった。
わたしのフライトはハノイでワンストップ、乗換時間は1時間40分だ。遅れでもしなければ普通は問題ない。ところがカウンターで対応してくれた女性の話では、荷物は最終目的地のクアラルンプールまで行くが、ハノイで一度チェックインをし直す必要があるとのこと。なんじゃそりゃと思ったが、そうなると1時間40分で足りるのかと時間のほうが気になった。
わたしはあまり飛行機に乗らない、といっても年間結構な数の飛行機に乗っている。それなのにマイルもろくに貯まっていないし、わたしより飛行機に乗らないみんなが持っているプライオリティパスですら持っていない。
といことで、今回は生まれて初めての空港ラウンジ。
先にラウンジの前で待っていてくれた友人と合流した。友人の話ではアルコールはあるようだ。同伴者が入れるのかについては未確認のようだった。
入口で訊く。受付の男はインドでは見たことないような恭しい態度で接客してくれた。「同伴者のかたも入れます。お代はいただいておりません」
……ん? 聞き間違いだろうか? わたしはもう一度訊く。
しかし男は同じことを答えた。
わたしも無料でいいってこと? 恥ずかしがらずにもう一度訊いた。どうやらお連れ様みんな、何人までなのか分からないが無料で入れるらしい。しかも食べ放題、飲み放題。ここのオーナーはかなりの太っ腹のようだ。
席に着くなり友人がビールを持ってきて、ふたりともようやく喉の渇きを潤すことができた。
ラウンジはわたしにとって贅沢すぎる空間だった。エアコンが効いた室内で食事も美味しく、しかも無料。アルコールまで自由にいただけるのだからここは天国なのかも知れない。
こうしてわたしたちのインド旅行の幕は閉じていった。
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