夜中が大好きで朝が大嫌い
ダメな自分に寄り添ってくれる気がする夜中が好きだ。
夜中しか見れないテレビ、夜中にしか味わえない街の静けさがいつも私を少しだけ大人にさせてくれた。
キッチンで夜食を作り、バレないように部屋に持っていく。
漫画読みながら食べる夜食。
これも夜中にしかできない特別な時間。
2時ごろに隣の家から弾き語りが聞こえてくる。
歌はには熱が篭っていて、こっそりと聞き耳たて、静かな拍手を送る。
4時ごろになると新聞配達のバイクの音が聞こえてくる。
夜が終わる音。
少し外にでて、色が変わる空を眺める。
太陽のない、明るくなり始めた空の色は一番好きな色。
太陽が出てくる頃、家に戻り布団を深く被る。
街が目を覚ます。
子供の声、サラリーマンの革靴の音、ゴミを捨てるために開けるケージの音。
今日も普通に順応できない自分に現実を突き刺すように日の光が差し込む。
朝が嫌いだ。