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東大修士で出した奨学金・フェローシップ一覧

前回の記事に続き、今回は私が経験した奨学金・フェローシップについて共有させていただきます。


背景

私は2022年学部4年生のときに怪我で留年し、その間インターンシップで計画的にお金を貯めていました。修士課程では研究に集中し、働かなくても2年間生活できるように準備を整えたかったためです。このため2022年度は一定の収入があったので、親の扶養から外れ、保険証を発行しました。しかし扶養から外れたにもかかわらず2023,2024年は収入がほぼなかったため、自分で各種税金を払う必要もあり、経済的な負担が大きくなっていたのでこの選択はおすすめしないです。

修士課程に進んでからはインターンやアルバイトを一切やめ、現在は貯金を切り崩しながら生活していますが、2023年と2024年は奨学金を除けば収入がなく、経済的に厳しい状況です。博士課程進学後には多少の収入が見込めるものの、東京での生活費をまかなうには十分かどうか不安が残ります。

学部生の頃は、スーパーの店員やカフェ、家庭教師、単発のバイトなどさまざまな職種を経験しましたが、修士課程に進んでからは研究を優先し、外部での労働をしないことを決意しました。
私がさまざまなフェローシップに申請したのは、バイトで時間を切り売りするのではなく、研究にすべてを注ぎ込みたいと考えているためです。バイトに費やす時間を削り、研究に集中することで、この国や世界に貢献できる成果を出したいと考えています。こうした姿勢は、私だけでなく、研究者を志す多くの学生にとって理想的な在り方であるべきだと感じています。

現在の実績(2024年11月時点)

  • 査読付き国際学会採択論文:2本

  • 査読付き国際原著論文:0本

採用された奨学金・フェローシップ

  • 岩垂奨学会(2024年のみ、年額55万円)

  • IST-RA(2024年度から月額6万円)

    • 東京大学情報理工学系研究科のフェローシップ 12万と6万の枠があり、6万の方で採用していただいた

不採用だった奨学金・フェローシップ

  • 産総研修士卒育成モデル (月額25万円以上, テニュア)

    • 2023年度から始まったモデル、テニュアかつ博士取得を支援してくれる素晴らしいプログラム テーマは産総研からgivenされるらしく人によっては向き不向きがありそう

  • 学振DC1(月額20万円+研究費)

    • 採択率12%はおかしい

  • WINGS CFS 3回(月額18万円+研究費)

    • 採択率25-30%らしい 修士からもらえる

    • M1秋・M2春・M2秋で3振 優秀な先輩・同期は採用されているので業績がある人はおすすめ?

  • Google Travel Grant(国際学会出張費)

  • 学費免除(2024年56万円)

  • JASSO(2022年度独立世帯で基準年収を超過している&もっと優先的に受け取るべき人がいると考えたため申請を見送りました)

学費免除については、父が退職後に再雇用で働いており、母は病気で早期退職しているため、世帯年収的に免除対象になると思われましたが、免除は認められませんでした。そもそも修士課程では2年間で30単位程度しか取得しないにもかかわらず(学部では4年間で約160単位取得)学部生とほとんど同額の学費を支払う必要があります。東京大学は最近学生の意見を一方的に遮ったうえで学費を値上げしており、この点からも学費の妥当性に疑問を感じています。

今後申請予定の奨学金・フェローシップ

  • 学振DC2(月額20万円+研究費)

  • Spring GX(月額18万円+研究費)

まとめ

個人の体験談ですが参考になれば幸いです。かなり多くの奨学金やフェローシップに申請しましたが、打率は低いし採用されても就職に比べると経済的に厳しい状況です。不採用の通知のたびに自分のやり方を否定されている気がしてしまいますが、自分の生き方を信じて突き進むべきだと思います。
大学院に進むにあたって研究室も変わり、実績が0の状態からスタートしたので業績もアピールも足りないことは痛感しています。今後は、もっとお金に悩まず研究に打ち込める環境が増え、私のような経済的な不安を抱える学生が減ることを願っています。

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