両面宿儺のペンダント・ネックレス
「両面宿儺」と言えば、某アニメで一気に有名になりましたね・・・。
宿儺の「儺」という字は、疫病や邪気を払う儀式を意味しています。古代の人々にとって、自然災害や疫病は最も恐ろしい現象でしたから、平安を求め、神々や伝説上の生き物等をかたどった「儺面」という仮面を被り、大儺の儀式を行いました。人々は「儺面」は神の化身であり、災厄を祓う力を宿している」と信じていたのです。
一方、日本書紀には、飛騨(岐阜県)に住んでいたとされる豪族、「両面宿儺」と言われる伝説的な怪人の話が出てきます。頭が二つ有り、力強く敏捷で、二組の手で剣を操り、弓を射ることもできたそうです。大和朝廷に背いたとして難波根子武振熊に討伐されたそうですが、しかし、飛騨地方においては、両面宿儺は武勇にすぐれ、神祭の司祭者であり、農耕の指導者でもあったと言われていて、地域を中央集権から守った英雄であったと語り継がれています。千光寺というお寺を開き、その後、江戸時代初期に、高僧「円空」が千光寺を訪れて、しばらく滞在した際に彫ったとされる「両面宿儺坐像」が、今でも円空仏寺宝館に展示されているそうです。
さらに言いますと・・・
宿禰(=宿儺、スクネ)とは、古代日本における称号の一つで、大和朝廷初期(3世紀 - 5世紀ごろ)では武人や行政官を表す称号として用いられ、主に物部氏、秦氏、蘇我氏などの先祖に宿禰の称号が与えられました。著名な人物で宿禰が冠されている人には、「野見宿禰」、「武内宿禰」、「允恭天皇」などがいます。
そして、「日本書紀」に登場する人物である「野見宿儺」の子孫こそが、菅原家、そしてそしてなんと、「五条家」となっていくのです。五条家は、菅原氏高辻庶流(庶家)の公家・華族だった家で、華族としての家格は子爵にあたります。庶家(しょけ)とは、宗家ないし本家より別れた一族のことを言い、嫡流(本家)に対して言う分家の血族集団のことを意味します。
菅原道真(すがわらのみちざね)は、中学や高校の教科書にも出てきますから、誰でも名前くらいは知っていると思いますが、平安時代の貴族です。その系統である五条家は、五条高長(菅原高長)を祖とし、紀伝道のみならず相撲の司家として鎌倉時代以降繁栄しました。官位は高長の子長経(1242年 - 1315年)以降、大学頭・文章博士・式部大輔を経て中納言・大納言に上り詰めました。
★五条高長は、現在の日本の天皇陛下(浩宮天皇)の直系の祖先です。
菅原道真は、幼少の頃から、天才の名を欲しいままにして、出世街道まっしぐらでしたが、それが裏目に出て、濡れ衣を着せられ、流刑になりました。
その末裔があの「五条悟」という訳ですね(ボソ)。