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好きなルール。きらいなルール。

わたしは幼いころから学校教育の画一的なルールになじめなかったタイプなので、いまでも「人を縛るルール」が好きではないです。
当たり前だと思ってきた世の中のルールって、誰のための何のためのルールなんだろう、それって本当に必要なもの?と、ふと立ち止まって考えるのは大事なことではないかなーと思います。

ルールをつくるときのルール

わたしはいまの会社で、人事部門や経営企画部門を管掌していて、会社全体のルールを定めたり、組織風土や行動指針決めに責任をもつ役割があります。

ルールを表現するときに大事にしているのは、
「恐怖=ねばべき」ではなく
「愛=ワクワク」が伝わるようにすることです。

分かりやすくよくある例としてはトイレの貼り紙。
「いたずらで汚したら通報します」か
「いつもきれいに使っていただきありがとうございます(ペコリ)」
の違いみたいな。

行動や個性の表出に制限をかけるようなルールではなくて、みんなが共通の認識を持つことで、気持ちよく組織のパフォーマンスが上がるような基準を明示することをやっていきたいと常々考えています。
人事部門や広報部門では、社内外へのアナウンスや発信をすることも多いので、メンバーが使う言葉のニュアンス(=波動レベル)には細心の注意を払っています。


気持ちよく働くためのグランドルール

うちのチームに新人がジョインするときは、必ず時間をとって「グランドルール」を説明します。
グランドルールは、チームの価値基準を示すものです。
何を大事にするか、どんな行動が奨励・評価されるかということを伝えます。個人の能力が高いことよりも、チームで気持ちよくできることの方を重視していると最初に理解してもらうようにしています。

たとえば、「アサーティブであること」は、チームのルールとして、とても大切にしています。
「アサーティブ」という言葉がピッタリな日本語はいまだに見つけられていませんが、「率直かつ誠実に物事を言葉で伝える」と言った意味合いです。
納得できないことや不満・違和感を言わずに我慢したり、逆に、感情をためにためて突然爆発したり、嫌みっぽく当てこすったりするのはNGです。
フラットに意見や提案をすることを奨励しています。

そして、言いっぱなしもNGで、チーム内で納得や合意を得ることが重要です。たとえば、自分がA案で、他者がB案で対立したら、しっかり対話して、両者が納得するC案を見つけること。そこがゴール。

アサーティブな日本人は少ないので、最初は難しさを覚えるメンバーが多いのが現状です。
でも、チームとしてグランドルールを定め、個々が意識的に組織風土づくりに参画していると、それが当たり前基準になっていくので、時間が経つうちに、しっかり意見を言えるようになっていきます。
環境って大事ですね。

メンバーが個性やパフォーマンスを発揮して、気持ちよく仕事ができるようにするためのルールは、メンバーがどんなチームづくりをしたいかについての認識合わせになり、その理想像に近づくスピードを上げてくれます。


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