Day.40 COVID-19の診療メモ【総合診療トピックゼミ】
この診療メモは、「新型コロナウイルス感染症診療の手引き10.1」からよく参照する部分をまとめたものです。
<重症度判定とマネジメント>
◇軽症◇
96%≦SpO2
呼吸器症状なく、肺炎所見を認めない。咳嗽はあってもOK
→高リスクの場合のみ抗ウイルス薬(レムデシベル等)
◇中等症Ⅰ◇
93%<SpO2≦96%
呼吸困難があり、肺炎所見を認める。
→抗ウイルス薬(レムデシベル等)を検討
◇中等症Ⅱ◇
SpO2≦93%で酸素投与が必要
→酸素療法に加えて、レムデシベル+ステロイド(デキサメタゾン)
◇重症◇
ICU入室/人工呼吸器管理を要するもの。
→人工呼吸/ECMO検討
<使用薬剤について>
-レムデシベル-
◇原則として5日間の投与が推奨される。
◇成人には、投与初日に200mg、2日目以降は100mgを1日1回点滴静注。
◇生理食塩水に添加して、30~120分かけて落とす。
-デキサメタゾン-
◇成人には、6mgを1日1回計10日間まで投与(経口・経管・静注)
◇血糖異常や消化性潰瘍の予防も合わせて検討する。
◇酸素投与が必要な重症度では有効性がはっきりしている。
<Column>
間違いなく、世界を変えた感染症ですよね。今でもCTで肺野を見たときに、あの、病勢の強かった初期のCOVID-19によく表れた肺炎像に似たものを見るとドキッとします。