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Day.44 開放創の診療メモ【総合診療トピックゼミ】
<はじめに>
猫咬傷をはじめとして、感染リスクに対して開放創としての管理を考慮する場合において創部の管理をどのように行うのかについてご紹介します。大原則は、中に感染性の物質(膿や膿瘍や)が溜まらないようにすることです。この大原則を踏まえて、実際にはいくつかの方法があります。
<プラン1.開放創での管理>
初診の段階で十分な洗浄を行い、開放創として管理。縫合せずに上皮化してくるのを待つ(10日くらい)。上皮化しきったら、創部がそのままで整容的にOKと患者さんが判断するなら、これで管理終了。綺麗にしてほしいとの要望があれば、この段階で再度、周辺を切りなおしてフレッシュな創面にした上で縫合する。
<プラン2.ドレーンを置く>
初診の段階で十分な洗浄を行い、その上でペンローズドレーンを入れてラフに縫合してしまう。その後、感染徴候がなければドレーンを抜去の上で創傷治癒を待って抜糸する。経過中に感染徴候が認められた場合には、この段階でラフに行った縫合糸を切って創部をあけ、開放創での管理に切り替える。
<Column>
猫咬傷を例にとれば、プラン1が王道の創部管理と考えます。ちなみに創部の洗浄についても、切開を加えるドクターもいれば、点滴の先端を創部の中に入れて洗うという先生もいます。創部を綺麗にするという大原則は同じですが、やり方はいろいろですね。