![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153980724/rectangle_large_type_2_e7bca4b760c880f4e0591ca3c9ff4911.jpeg?width=1200)
Day.38 リウマチ性多発筋痛症の診療メモ【総合診療トピックゼミ】
<リウマチ性多発筋痛症を考えるとき>
こんなときに上記疾患を早期します。
◇50歳以上の発症(特に50歳台が多い)
◇朝のこわばりがある
◇頸部、肩関節、上腕、股関節から大腿部あたりの疼痛(特に肩関節)
◇赤沈が40mm/h以上(100超えると可能性がかなり高い)
◇CRPの上昇。
◇ステロイドがとても良く効く
<必要となる除外診断>
◇関節リウマチ
→RFや抗核抗体を確認する。リウマチ性多発筋痛症では、原則陰性となる。
◇感染症
→血液培養を躊躇わない。
◇悪性腫瘍
→年齢相応の悪性腫瘍検索を行う。リウマチ性多発筋痛症と診断された後6か月以内に悪性腫瘍が判明する確率は約1.7倍である。
◇巨細胞性動脈炎の合併
→そもそも合併している割合が高い。失明、脳梗塞、四肢虚血、大動脈解離・破裂などの緊急症があり得るため、注意。専門医紹介が必要となる。
<リウマチ性多発筋痛症の治療>
◇経口プレドニゾロンを12.5mg~25mg/dayで開始する。
ステロイドをある程度長期使用することになるので、注意点は下記の通り
〇内服開始と同時に骨粗鬆症予防にビタミンDとビスホスホネート開始。
〇コントロール不良のDMなどないか検討。
〇結核やB・C型肝炎を持っていないか確認。
<Column>
この疾患、足のむくみが伴っていたりすると、PS3PE症候群も頭に浮かびます。これは、腱鞘炎が原因となって手背や足背の圧痕性浮腫が出現するものですね。治療はこちらもステロイドなのですが、悪性腫瘍の合併が多いのが難点です。