R9.JATECに拠るショック初期対応【救急・集中治療Reference】
1.ショックの認知はSHOCK
S: Skin☞皮膚の冷感、湿潤
H: HR☞脈が速く、弱い
O: Outer bleeding☞外出血がある
C: CRT and Consciousness☞CRTが2秒以上に延長、意識変容
K: Ketsuatsu☞血圧低下
いずれかを認めるなら、ショックと考えて動き出す。
2.ショックの対応はFIX-C
FIX-C☞C(循環)をFIX(なおす)する
F: FAST
I : IV-line☞ルート確保
X: 胸部・骨盤レントゲン
C: 圧迫止血
ここで、初期輸液を開始する
初期輸液は、成人なら1L、小児なら20mL/kgを目安に投与。
反応によって以下の3つに分類される
*但し、明らかに循環の破綻が迫っている場合は、初期輸液を入れ切るまで待たずに、「入れて入れて止めろ」に進む
◇安定しない(non-responder)
輸液で改善しない、または改善してもショック離脱しない。
☞「3.入れて入れて止めろ」へ
◇一過性の安定(transient responder)
初期輸液に反応して循環安定するが、再度不安定になる。
◇安定(responder)
初期輸液に反応して、循環は安定したまま経過する。
3.不安定な場合の対応は、入れて入れて止めろ
入れて:挿管
☞末梢に酸素をなんとか行きわたらせるべく、O2供給を保証する。
入れて:輸血
☞RBCに加えて、止血に必要なPltやFFPも開始する。
止めろ:止血術
☞外科的、またはカテーテルによる止血を手配する。