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Day.2 尿路結石/腎盂腎炎の診療メモ【総合診療トピックゼミ】


<尿路結石を見つけたときの確認事項>

まず、確認するのは
1)腎盂腎炎(や敗血症)に進んでいないか?
☞進んでいるなら、抗菌薬治療が必要。
2)嘔吐や疼痛がコントロールできるか?
☞鎮痛薬を嘔吐されることを考えるとジクロフェナク50㎎座薬がベター。使ってみて痛みがどれくらいとれるか確認すべし。
3)片腎や移植腎、両側性閉塞、急性腎不全の併発は?
☞これらがあるなら、重症度を上げて考えるべし
4)石のサイズは10mm以下か?
☞尿と一緒には流れ出ないかも。専門科に相談になるかも。

<入院前後の動きと専門科コンサルト>

1)~3)に該当する場合は、原則入院がよいだろう。その上で頭に思い浮かべるのは泌尿器科へのコンサルトである。1)で感染巣のコントロールが必要な場合、3)のようにハイリスクの場合、4)のように改善が見込みにくい場合には、尿管ステントや結石破砕、腎瘻増設などを見据えて、泌尿器科へのコンサルトを考慮する。

<抗菌薬の選択を考える>

尿路感染としてとらえた場合、若年女性の解剖学的異常がない膀胱炎であれば、よく使う抗菌薬の中ではオグサワが使用できる。
〇オーグメンチン配合錠250RS1錠+サワシリンカプセル250 1カプセル
☞1日3回7日間内服

一方、上記以外であれば、膀胱炎から腎盂腎炎まで含めてまず選択するのは
〇セフトリアキソン(ロセフィン)1回2g、24時間ごと点滴静注
であろう。

<退院前後の動きと予防措置>

腎機能が問題なく、感染も落ち着けば退院が可能。
その上で……
高尿酸血症からの尿酸結石が疑われるなら
アロプリノール300mg/Dayを処方して、尿酸の生成を抑えることを考えてもよいだろう。

<Column>

〇あまり褒められらものではないかもしれないが、熱源検索を行う際には、何も考えずに尿検査を出すことはあまり否定されるものではないように思う。というのも、腎叩打痛がないのに腎盂腎炎というケースが結構あるので……。

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