R13.膀胱損傷【救急・集中治療Reference】
分類と治療戦略
1)腹腔内破裂
◇腹膜も破れて、腹腔内と交通する。
◇膀胱充満時の下腹部打撲で、圧がかかっての破裂が多い。
➡外科的な膀胱縫合が原則。腹腔内に対してはドレナージが必要。
2)腹腔外破裂
◇腹膜は破れず、膀胱外側、底部の損傷が多い
◇骨盤骨折で骨片が刺さっての損傷など。
➡尿道カテーテル2~4週間の留置で保存的に治療可能。
*尿を確実にドレナージする必要があり、左記が満たせない場合には外科的な修復を行う。
管理上の問題点/致死的になる理由
◇感染からの敗血症性ショックに陥るリスクあり。
➡抗菌薬+採血等でのモニタリングが必要。