うに

身の上話です

うに

身の上話です

最近の記事

朝日のような夕日をつれて2024

 この作品を見るのは初めてだった。高校の演劇部で、当時、鴻上尚史氏率いる第三舞台の台本は身近な存在だった。この作品のセリフを先輩がかっこよく叫んでいた。意味がわからなかったのでほとんど覚えていない。先輩は「たぶんほとんど意味ねーよ」と言い、それを聞いて私は「わからん!カッコいい!」と目をキラキラさせていた。内容はなにも覚えていない。でも「朝日のような夕日をつれて」というタイトルと、太極拳のようなダンス、詩はなんとなくイメージとして残っていた。タイトルの文字列を見るだけで懐かし

    • 小学校、うちの子大丈夫?

      この記事では、「うちの子大丈夫かしら?」というあるあるなご心配の例を挙げていきますよ〜! ・おとなしい、声が小さい →最初は「目を見て頷く」など最低限の意思表示ができれば大丈夫。どんなに小さい声でも「はい」「ありがとうございます」など伝え続ける努力が大切。大きな声を出さないということは、やりたくないことがはっきりしていて、頑固な一面もあるはず。こだわってしまうポイントや、緊張しやすい場面があれば、早めに先生に伝えておくといいかも! ・声が大きい、話し続ける →先生が上手に

      • 就学準備、心がけてほしいこと

        小学校って独特な文化圏だよね。教師自身も、その自覚はあるんです。あるんだけどね、染まらないと働けないのです。小学校に勤めて10年、すっかりきれいに染まりましたよ。さて、その染まったアタマで子供や親御さんと関わっていると、「まじか?普通さぁ…」とゲンナリすることもあれば、「そう!これこれ!ありがとう〜!!」とホッとすることもある。これね、後者に関しては感謝の意をバンバン伝えますが、前者に関しては面と向かって言いづらいことも多く。でもそれってお互い不幸だよなぁとも思う。そこで、

        • また成人男性泣かした

          同僚(45歳・男)に泣かれてしまった。成人男性に泣かれるのはこれが初めてではない。実はこれまでに何人も泣かしている。同期に「やっぱり私、性格キツイのかな…」としょんぼりしてみせると、「キツイよ!去年から言ってんじゃん!キツイって!怖いし!」と言われてウケてしまった。 どうも、人の急所を鋭いものでひと突きしてしまうようなのだ。アイスピックで。サーベルで。吹き矢で。でも今回の件は誤解だ。先述の同僚がやらかしたことで、私の仕事に支障が出た。上司と私と彼の3人でその話をしていたのに

        朝日のような夕日をつれて2024

          いい人だった

          尊敬していた先輩がいた。困ったらなんでも相談していた。いつも意見を聞いて、自分の道しるべにしていた。心から信頼していた。職場が変わり、会わなくなってしばらく、突然その人から不倫に誘われた。繰り返し想いを告げられ、いったいどうしていいのか、混乱を極めた。性的に見られたことはただただショックだった。相手は相思相愛と思い込んで、大事になってしまった。 もうひとり、尊敬していた先輩がいた。なんでも相談していた。なんでも打ち明けていた。上記の事件ももちろん相談した。初めは親身に聞いて

          いい人だった

          実用的な出産祝い

          「喜ばれる出産祝い」とは何だろう。 よく出産祝いについて相談を受けるが、毎回難しいなと思う。どんなものが喜ばれるかは、受け取る側の状況によって違ってくるからだ。1人目なのか、2人目以降なのか。キラキラおしゃれインスタ映え重視なのか、庶民派なのか。コスパ重視なのか、高くても質のいいものをと考えるのか。「いらねぇ」とか思われたらやだし…(そんなやつ本当にいたら友達やめちまえばいいのかもしれないが) 私自身は、かわいいものも大好きだが、実用的なものにめちゃくちゃ気分がアガる。か

          実用的な出産祝い

          閑古鳥ガールズ1stライブ

          コロナ禍の外出自粛期間、目標も持てず、毎日毎日4歳児と庭で遊び、不安に飲まれないないようにいろいろな感覚を鈍らせ続けて、このまま脳が溶けてふやけきってしまうのではないかと思った。産後、乳飲み子を抱えてどこにも行けず、なにも思い通りにいかない、あの閉塞感を思い出した。 でも今回の方が何倍もマシだった。私の体が元気で、子は聞き分けがよくご機嫌だった。いつもそばに音楽があって、誘ってくれる友達がいた。そして私には勇気があった。「やる!」と言って飛び込む勇気。言い訳せず、拙い自分の

          閑古鳥ガールズ1stライブ

          いよかんのうた

          https://soundcloud.com/user-813725383/uni_side-wav 「いよかんのうた」を作ろうと思ったのはもう2年くらい前のような気がする。当時のことはあまり覚えていないが、確かback numberを聴いて、back numberっぽい曲を作りたいと思っていた。季節は春を待つ2月頃で、ちょうどいよかんにどハマりしていた。 いよかんというのは、よくよく選んで買わないと、中がスカスカの味気ないハズレに当たってしまう。手でずっしりとした重みを

          いよかんのうた

          エロマンガ宣伝おばさん

          先日エロマンガについてnoteを書き、「タイトルが知りたい方はDM下さい」と記載したところ、なんと9件も問い合わせを頂いた。みんななんて優しいんだろう。「三十路女だもん、エロマンガくらい読むよ!」「みんなエロばばあだから大丈夫!」「即買って読むね!」「一気に読んだ〜!面白かった!」などと、エロマンガについて一緒に語り合ってくれた。「私の性癖も晒すね」と、おすすめエロマンガを教えてくれた人もいた(即買って読んだ)。月並みだが「ひとりじゃない…」と思えた。エロマンガは孤独を救う。

          エロマンガ宣伝おばさん

          恋愛漫画にやたら地雷多い

          外出を自粛して2か月になる。この間に十二国記を全巻読み返したり、溜めた録画を見たり、友達から借りたままの漫画を読んだりした。不安なことが多いけれど、ストーリーに入りこめばぐるぐると悩まずに済む。不安に抗わず、そっと隣に置き、心を消耗されないようできるだけボーッとして暮らす。少しバカになったような気もするけど、これでいい。 漫画が好きだ。ヒストリエとか、キングダムとか、ゴールデンカムイとか、乙嫁語りとか、よその土地の文化や歴史に触れられる漫画が特に好きだ。よその世界にどっぷり

          恋愛漫画にやたら地雷多い

          納豆は沈む

          夏が来て、夫が蕎麦を茹でた。 我が家では、週末の料理と食器洗いは夫の担当となっている。もちろん私もできるが、乳児期の子どもがそれを許さなかった。3歳になった今、子どもからキッチンに立つ許しを得られる可能性はあるものの、私だって人間だ。自分で作ったメシより人の作ったメシが食べたいに決まっている。人の作ったメシは最高だよ。 なお月にウンマン円お渡しして、平日の炊事は実母に頼んでいる。実母も夫も、私の「徹底して動かない姿勢」に感嘆している。こちらだって必死なのだ。勝手にうまいメ

          納豆は沈む

          『最悪』卒業の日

          「納得は全てに優先するぜッ」 漫画『スティール・ボール・ラン』でジャイロ・ツェペリが放つ印象的な言葉。私の大好きな言葉だ。 意味があるのかないのか自分でもわからない家事のこだわり、忙しい中わざわざ時間を作って受診した病院で貰う気休めの薬…でも納得することが大事だから。滅多に行けない旅行先の食事、ここでしか買えないお菓子、子の七五三の写真、「ちょっと予算オーバー?いや、ここでケチったら後悔する」…納得が大切だから。先日行ったソラマチのマックスブレナーで、チョコパフェとチョコ

          『最悪』卒業の日

           私には姉はいない。だが「姉」というあだ名の友達がいる。学年が1つ上だからという軽率な理由で「あね」と呼び始めた。 姉はTwitterを通して仲良くなった友達だ。2016年4月、はじめての出産、はじめての赤ちゃん、泣かれるつらさ、寝不足、全身の痛み、世間から切り離されてしまった心細さ。同じ立場の人がきっといるはずとTwitterで同時期に出産した人をフォローしまくった。Twitterだけが世界との繋がりだった。 ある頃から、自分も周りも「なんかいつもこの人にリプしてない?

          胃腸炎とつわり

          子の通っている保育園で胃腸炎が大流行し、保健所の調査が入った。子どもたちが毎日数十人欠席している上、職員からもノロウィルスが検出されたという。我が家も子→祖母→父→母と家族内で順次感染した。 日曜、子は食欲がなく、黙ってコロコロ転がり、静かに吐いていた。「ゲー出ちゃった…汚れちゃった…」と悲しそうにしていた。大丈夫よ〜と片付けをしてくれた実母が、水曜には屍のようになって帰宅した。「仕事中はもっとキツかったけどそんなことおくびにも出さず仕事してきた。たぶんそろそろ治る」と言っ

          胃腸炎とつわり

          「ババ」の話

          ‪幼少期の思い出が芋づる式にどんどん掘り起こされ止まらなくなり、眠れなくなった。きっかけは上野さんの東大入学式での祝辞だった。長きにわたって、友人たちに比べて経済的に貧しく荒れた家庭で育ったというコンプレックスを感じながら生きてきた。それについては今度ツイートをまとめようと思う。 ぐるぐると考えを巡らす中で、私は金に執着が強いのかもしれないな…と思った。恐らく祖母の思い出が根っこにある。 祖母は私が物心ついた頃から酷い認知症であった。風呂嫌いで常に体が臭っていた。友達が来

          「ババ」の話