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・寡婦に聞く寺の吟味や菊膾


ドタキャンしてしまった。

友人が、我々夫婦の大好きな、蟹料理をご馳走してくれる、という。

あいにくその日は、急に夫の体調が悪くなり、
折角の誘いを断わるはめに。

後日談。
3週間後、全快ではないが、八事のかに道楽へ。

ここはかなり高級店だが、平日のランチは超満員だ。
涼しげな滝と緑を眺めながらの食事は至福である。

コース料理はは食べきれないので、彼女おすすめのアラカルト、鱠、グラタン、茹でタラバ蟹、蟹寿司などを注文する。

実はタラバ蟹には苦い思い出がある。
結婚10周年に家族で北海道に行った時、札幌の某有名店で、売れ筋である同蟹を生まれて初めて味わった。

何と大味であることよ!
普段、蟹といえば地元産のワタリ蟹がメインなので、濃密な味に慣れていたのだ。

もう2度と食べるまい!
そう思っていたが数年前の年末、焼きガニにしようと、近所の問屋スーパーで、タラバ蟹を注文してみた。

ところが、中身がすかすかで、食べられたものではなかった。

もう懲りたはずなのに、北海道に行くと、いろいろな蟹を食べたくなる。

しかし、先に他の蟹から手を付けるので、タラバ蟹はいつも後回しになる。
結局手をつけないままだ。
よほど縁がないのだろう。

今回はズワイ蟹のグラタンが絶品だった。
タラバ蟹は値段を聞いてびっくり。
大味だけど高いのね。

さて、彼女は昨秋、連れ合いを亡くした。
家族ぐるみの付き合いだった。

で、昨今は、彼女に寄り添い、できるだけ話す機会を設けるようにしている。
彼女は1人暮らしなので、会った時は存分に語り合う。

父親が寺の出なので、葬儀や法要はしっかり行うそうだ。
広島出身故に、名古屋の寺はいろいろ吟味し
たという。
我が家は無宗教なので関係ないが、寺比べは興味深い。

彼女は広島県、私の夫は茨城県の、共に役員を務めている。
このまつりを教えてくれたのも彼女だ。

そんなこんなで、出会いが出会いを呼ぶ。
ありがとう。ご馳走様。

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