
・金銀の湯ざわり確かむ冬隣 姫
関西の旅その1
我が愛しの近所のじじばば15名で、1泊旅行をした。
ツアーに便乗して神戸港、有馬温泉、姫路城を周るのだ。
友人と私は、初めての参加だが、皆さんは年2回楽しんでいる。
リーダーが大らかなので、初めてとは思えないほどリラックスできた。
2人とも、前日あまり寝ていないのに、とにかく喋りまくり。どんだけ話があるのか…。
深夜も翌日も。
彼女は声が枯れてしまった。
さて、昼食は神戸市内の街中華、万寿殿で。
設えは螺鈿の掛け物や金の屏風など贅沢だが、料理の素材と味はありきたりだ。
酢豚、豆腐の煮込み、餃子、あんかけ焼きそばなど。
ごくオーソドックスなランチで、期待以下だ。
ハーバランドなるメリケン波止場へ。
すっきりした秋空と港町の組み合わせは最高!
現代美術をアレンジしたオブジェの風景が斬新だ。
白い網で構成した白鷺と、赤い鼓を模したポートタワー、オリエンタルホテルのアールの造形は銀色に輝き、未来空間のようだ。
時折、港内クルーズ船が行き交う。
定番のカモメも情緒を添えている。
いつまでも飽きないロケーションだ。
先日訪れた名古屋港はかなり遅れている。


有馬温泉の宿「有馬 きらり」へ。
早速、念願だった温泉街の散策に。
ダイアナ妃の泊まった部屋とか、豪華ホテルの思い出はあるが、温泉情緒のある街歩きをしたことがない。
坂が多い。
炭酸せんべい屋もいっぱい。
仲間は温泉まんじゅうに群がっている。
古い街並みがぎっしり。
日本三古湯だけに、歴史の重みが感じられる。
散策の後、公衆用の太閤の湯へ。
薄暗いので、金泉と銀泉の区別がつかない。
おまけにぬるくて、浸かった気がしない。


太閤が愛した湯だとか。
金泉は鉄分、銀泉は無色透明のラドンを含んでいるという。
露天風呂もなんだかなあ。
眺望ゼロ。
これで外来客3000円とは。
夕食は和洋折衷の、簡素だが丁寧な美味しい料理が出た。
サッパリ系で、松茸やハモ、黒毛和牛、鴨なども。
ごく普通のツアーなのに、こんなに美味しいとは!
大満足だ。
食後のお楽しみは、まずビンゴ。
私は2位で、お土産をゲット。
後はおしゃべりが果てしなく続く。
共通の話題が多いので、興味津々だ。
有馬の夜は眠らない面々。
すばらしい初日だった。
街中華に螺鈿の掛け物秋深し
秋天やメリケン波止場に朱鼓タワー
ねねの橋辺り急坂薄紅葉
初紅葉坂のてっぺんに赤ポスト
太閤の黄金の湯殿冷まじや