Webサイトで売り上げを向上させられるか
商品を世間に知らしめる方法として、Webサイトはもはや必須と言える要素です。
そしてさらにWebサイトで売り上げを向上したいと考えるかもしれません。
そこで今回、Webサイトで売り上げを向上させる方法があるかについてをお話しようと思います。
ありません
ハッキリ言いますが、Webサイトだけで売り上げを向上する方法は、ありません。
Webサイトの役目
Webサイトは、商品の概要や魅力を伝えるのが目的ですが、そもそも魅力のない商品を売れるようにする事はできません。
Webサイトに掲載出来るのは、商品の概要であって、それ以上でもそれ以下でもありません。
商品を売るために、色々と脚色をしてしまえば、それこそ誇大広告ですし詐欺です。
売り上げは顧客の購買意欲次第
商品が売れるかどうかは、顧客の購買意欲次第。それ以上でもそれ以下でもありません。
顧客の立場で考えてみましょう。
まず、顧客が欲しがっている商品のジャンルをGoogle等で検索します。
そこで出てきたWebサイトを訪問します。
そして商品を探そうとします。
そこで商品が見つけにくかったら退場してしまいますし、商品が見つけられたら詳細ページを確認します。
詳細ページが見やすく整理されていたら、顧客は商品についての理解を深めていくでしょう。
Webサイトが出来るのは、ここまでなのです。
そのあと商品を購入するかどうかは、顧客次第です。
Google検索に引っかかるようにする。
Webサイト内の商品を見つけやすくする。
商品の概要を、わかりやすく説明する。
ここまではWebサイトに出来る事であり、それが役目です。
しかし、そこで価格がクッソ高かったり、商品の仕様が顧客の理想にかなわなかったら、それまでです。
コンテンツを引っかき回しても意味がない
コンバージョンやらヒートマップやらと言って、コンテンツの順序をやたらと変えたりする事もあるようですが、ハッキリ言って意味がない行為だと思います。
むしろ、頻繁に順序がコロコロ変わるサイトだと、情報の再確認と再訪問したお客さんが混乱する元になると思うんですけどね。
特にトップページに色々ブチ込みまくって、どこから観たらいいのかがわからないようでは、すぐに帰っちゃうと思うんですよね。
ヒートマップを参考に、いくらコンテンツを入れ替えようが、それ以前の問題です。
ましてや、トップの1ページに色々ブチ込みまくって、表示が遅くなってしまっても本末転倒です。
CTAは、あくまでもお問い合わせの補助
CTAの存在も確かに重要だとは思いますが、これはあくまでも商品情報を観て購入に踏み切った訪問者への、問い合わせのための手助けにすぎません。
CTAは行動喚起の意味ですが、最終的な行動を行うのは、訪問者自身であり、こちらは何もする事は出来ません。
CTAのクリック率を上げようと言いつつ、CTAをバカデカくしてしまうと、肝心なメインコンテンツの項目も目立たなくなりますし、あまりにしつこい装飾や動きにすると、それこそ行動する意欲も失われます。
極端な話、CTAは存在しなくても、この商品が欲しいと思ったお客さんは、自ら問い合わせ先を探すと思うのです。
CTAはあくまでも、その手助けをするだけにすぎません。
取捨選択が必要
コンバージョンやらヒートマップやら言う前に、まずは取捨選択が必要かと思います。
大量のコンテンツでスクロールが超長くなってしまえば、たとえ商品がどこに存在していようが、見つけるのが困難になってしまいます。
任天堂ホームページ
特に見せ方がうまいと思うのは、任天堂のサイトです。
https://www.nintendo.com/jp/index.html
このサイトの主な目的は、NintendoSwitchでどのようなゲームソフトが発売されるのかを確認することです。
そのために、ある程度スクロールしますが、スクロール距離もあまり長くなく、簡単に「ゲームソフト」のスライダーを発見する事が出来ます。
そして、それまでの間にサムネイル付きの「トピックス」「ピックアップ」も通過する事になるので、気になる新着情報があれば一目で気が付きますし、ソフトを見る前に寄り道してしまう事もあります。
「ゲームソフト」のスライダー自体も、トップに表示するものは厳選されたソフトで、全体を確認するには「発売スケジュール」のページを誘導すれば、全てのソフトが確認可能です。
ここもしっかり代表的な作品の選択が出来ていると思います。
このスライドに掲載されなかったソフトには気の毒かもしれませんが、掲載されるような質の高いソフトを作れるように、がんばっていただきたいものです。
そして、「ゲームソフト」の位置も変わらないため、再度訪問する際も、この辺りまでスクロールすればいいという事がわかりますし、最も観られるであろう「ゲームソフト」のセクションを利用し、「トピックス」「ピックアップ」にも気付かせようとしている所がうまいです。
1ページに情報を盛り込んでも、訪問者は全ての情報に目を通すとは限りませんし、スクロールが長ければ長いほど、最も見つけてほしい部分も見つけてもらえなくなります。
任天堂は、子供向けやライト層をターゲットにしたゲームが主力のためか、直観的なわかりやすさのデザインが洗練されていると思います。
デザイナー・コーダーにツケを押し付けないで
Webサイトで売り上げやアクセス数が伸び悩んでも、Webサイトを作ったデザイナーやコーダーの責任ではありません。
Webサイトを直接構築するのはコーダーやデザイナーではありますが、ほとんどは企画者側の判断によって内容が左右されます。
コーダーは、デザイナーのデザインを基に作成していく必要がありますし、デザイナーは企画側の案を盛り込みつつデザインを作成します。
コーダーは、どの訪問者のどの端末で見ても、見やすく操作しやすく組むように考えていますし、デザイナーは訪問者が情報を印象付けてもらうためにと、それぞれ工夫しています。
私はコーダーですが、もしWebサイトで売り上げの減少について詰められたなら、ワンクリック詐欺を実装しなければならなくなってしまいます。
もし、商品の売り上げを上げるのが目的で、コーダーやデザイナーを雇いたいというのでなければ、はじめから外注にしておいてください。
さもなければ結局、外注でよかったとぼやく事になり、慣れないスーツを着させて営業に行かせようとしたり、あげくは退職勧奨で辞めさせるように仕向けるのがオチです。
対策はあるのか
Webサイトだけで売り上げを向上させる事は出来ませんが、商品に対する興味を示してもらう事は可能です。
商品に関する豆知識や活用法など、興味をそそられるような情報を掲載するのもいいですし、実績紹介でお客様の声を紹介するのもいいでしょう。
とにかく面白いと思われる内容を増やしていく事です。サイトを強化するのではなく、情報を強化するのです。
しかし、コンテンツを増やすにしても、それらを観やすく選びやすくしなければなりません。
ましてやトップページに、何もかもブチ込んでしまっては、選ぶものも選べません。
エラい人は、物理的に入れるのが不可能な状況でも、全部入れろと言う場合があるので、困ったものです。
Webサイトは、会社や商品を紹介するためのものではありますが、訪問者のために作成するものと思ってください。
そうすれば、そのサイトの信頼性も上がって、そこから売り上げにつながるかもしれません。
最終的に決めるのは、訪問者自身である事を忘れないでください。