ピクセルパーフェクトはSEOに強いのか
ピクセルパーフェクトについては、さんざん記事に書いてきましたが、とある場所にて、このような文言を見かけたため、記事にします。
「SEOに強いピクセルパーフェクト」
ピクセルパーフェクトとは、デザインデータから1ピクセルもズレずにHTMLを作り上げていく手法です。
それがSEOに強いとの事だそうですが、ハッキリ言って都市伝説です。
Googleはどうなのか
SEOと言えばGoogle。Yahoo!検索もGoogleのエンジンを利用しているらしいので、SEOと言えばGoogleと言い切ってもいいぐらいかと思います。
Googleもピクセルに関しては言及していますが、基本フォントサイズは16pxを推奨と言っているぐらいです。
それがいつしか、フォントサイズを16pxに”しなければならない”となっていったのでしょうか。
その割にはなぜか、スマホ時は15pxにするみたいな事にもなってたりしますが。
さて、本当にピクセルパーフェクトにする事で、SEOに強くなれるかと言えば、そんなことはないでしょう。
いくらピクセルパーフェクトに仕上げても、元の内容がアレだった場合には、Googleのエンジンにも見向きもされないでしょうし、なによりピクセル単位の修正がくりかえされたら、コーダーは発狂します!
むしろスマホサイトに不利
スマホは、機種によってビューポートも様々で、横幅375pxとなっているものもあれば、360pxの場合もあります。
特にChromeの検証モードでの「iPhone SE」のビューポート横幅は、375pxです。
これにキッチリ合うように作ってしまうと、横幅がそれ未満のスマホでは、間違いなく崩れます。
特に高くてなかなか買い替える事が出来ないからと、数世代前のiPhoneで確認してみると崩れているなんて事は、割とよくある事です。
そんな状況の中、コーダーはvwという値を知っているにも関わらず、
「スマホで見ると崩れてる!」
「ここ〇〇pxじゃない!」
みたいなやりとりが繰り返されると、間違いなく発狂モノです。
本当に強いSEO対策とは?
有益な情報を流す
これ以外に、特別SEOに強くなる方法は、ないでしょう。
コーディングの上でも、最適なHTMLの書き方というものはありますが、それはあくまでも、エンジンが効率よく情報を拾いやすくするためであり、特別強くなるという方法などありません。
そんな方法があったら、某エンジニア塾のブログが今でも常時上位に挙がっている事でしょう。
デザインにおいても、あくまでも人間が相手のものであって、検索エンジン対策なデザインなどありません。
特にGoogleのエンジン自体も、人間の視点で評価するよう改良を重ねており、エンジンに対して優しいサイトではなく、人に対して優しいサイトかどうかを重要視するようになっています。
デザインは、あくまでも人間が観て、印象に残ってほしい情報が印象に残るかどうか、その情報がちゃんと理解できるかどうか。
それを助けるのがデザインでもあります。
ましてや、その事を考慮されておらず、単なる自己満足だけで装飾を継ぎ足しただけのサイトは、ピクセルパーフェクトで制作しても、結局は検索エンジンに見向きもされないどころか、むしろコーダーの労力が無駄に増えて、誰にも優しくないサイトに仕上がってしまうのがオチです。
有益な情報とは?
Googleが特に大事にしているのが、検索する人にとって有益な情報です。
例えば、100円ショップでも並んでいる事の多いプラスチック製品を作っている工場のサイトであれば、プラスチック製品は、どのようにして出来ているのか、プラスチックの種類、製品に関する豆知識などをサイトに盛り込んでおけば、興味をそそられた人のアクセスを稼ぐ事も出来るはずです。
アクセスも増えれば、それだけ有益な情報であるという証でもあります。
ですが、もちろん検索キーワードを並べただけの内容ではなく、ちゃんとアクセスした人が興味を持ってもらえるような内容にする事も大切です。
むしろ、何の情報も掲載しないのに、ただSEOを強化したいと言うのなら、何を言っているのだという話でもあります。
特にこれといった情報もないのに、SEOに有利なサイトなど、作れるわけがありません。
とにかく良質なサイトを作る
ピクセルパーフェクトか、SEOか、どっちつかずの内容になってしまいましたが、とにかく良質なサイトを作る。
これに尽きると思います。
それには、要素のピクセル数を合わせたり、SEO上位に食い込もうと検索エンジンの顔色を伺うような事はせず、サイトを検索したり閲覧する人の事を考える。これが最も重要ではないでしょうか。