ヤギがこちらを見ている|雑談

 ヤギがこちらを見ている。
 ただ、この一言に尽きる、そんな現在である。

 書いていてなんだが、わたしも詳しくはわかっていない。
 特には設定を弄っていないわたしのこのパソコンのデスクトップ画面。この壁紙が、勝手に定期的に変わるようになっている仕様なのだ。ほとんどが綺麗な景色で、自分では見つけられないようなものを定期的に自動で見せてくれるので嬉しい。
 とにかく、壁紙が定期的に変わるが、何にいつ変わるかは把握していないという現状。

 ある日、オンライン会議をこのパソコンで行っていた。あまり覚えていないが、会議が始まる前の壁紙は美しい風景写真だったと思う。
 今この時もそうだが、わたしは基本的にウィンドウを画面半分にしている。しかし、この時のオンライン会議ではそういう仕様だったこともあり全面だった。デスクトップの壁紙は見えなかった。

 会議が終わり、通話から退出すると自然にウィンドウが閉じる。あとには、同時進行に左半面に開いていたEdgeのタブだけが残った。
 すなわち、右半面はデスクトップ壁紙が見えている。

 ヤギがこちらを見ている!

 とんでもない衝撃である。
 何も考えずに、いつも通り風景写真が見えると思ってタブウィンドウを閉じた瞬間、わたしはヤギと目が合ったのだった。
 ヤギというのは、瞳孔がドライバーのマイナスのような見慣れない形をしている。だから余計、なんというか目力があった。

 左半面、このnoteのテキスト入力フォーム。白い。
 右半面、ヤギ。こちらを見つめているヤギ二頭。目力。

 いや、たしかに移り変わる壁紙のラインナップは風景写真だけでないことは知っている。過去には何度かパンダが笹を食んでいたことだってある。
 でも、このヤギはどう見てもこちらを見ているのである。ずっとこっち見てる。こわい。


 いま、この文章を書いているのは、記念すべき二度目のヤギ壁紙に遭遇したからである。
 そう、現在進行形でわたしは二頭のヤギに見つめられている。いつも通り左半面ウィンドウで開いているので。

 一度目は、これ以上用事がないこともあって、突然の衝撃に思わずパソコンそのものをシャットダウンしてしまった。
 しかし、二度目ともなると落ち着いたものである。この移り変わる壁紙の右上には、「この写真についての詳しい情報」というボタンがあるのだ。
 カチッとな。
 ほうほう。
 ……。
 …………。
 ………………「毛むくじゃらの歓迎委員会」??

 ということで。
 とりあえずわたしはこのヤギたちに歓迎されているらしいということだけはわかりました。


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