韓国映画に注目中です!
久しぶりに投稿します、宮嶋です。
最近、映画化も発表された話題の小説『82年生まれ、キム・ジヨン』を読んでいます。
ごくごく普通の家庭に生まれ、ごくごく普通の人生を送る女性、キム・ジヨンさんが生きてきた80~90年代の韓国社会を背景に、男性優位の社会規範の中で抑圧されていく女性たちの姿を浮き彫りにしています。淡々としているがゆえに説得力のある筆致で、夢中で読んでいます。
韓流ブームやK-POPブームにも乗りそこねてしまったわたくしですが、最近になって突如韓国エンタメ界に激しく注目しております。特に、近現代の社会の在り方をあらためて問うような作品に、ものすごく心に響くものが多い気がします。
とりわけ素晴らしかったのは、『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』『1987、ある闘いの真実』。
『タクシー運転手』は1980年の光州事件を、『1987』はそこからつながっていく大学生拷問致死事件を描いた作品です。それから、数年前の作品ですが、『国際市場で逢いましょう』も良かったなぁ。
いずれも、政治や社会に振り回されるごく普通の人々が主人公。しかも、両親や祖父母世代が生きてきた時代を、じっくり咀嚼し、検証し、反省を込めて制作された作品という印象を受けました。
社会派ではありますが、しっかりとエンターテイメント性も盛り込まれていて、ストーリーに入り込める。基本的に、特殊な職業や階層の人ではなくて、ごく普通のおっちゃんや大学生や…一般人の目線で描かれることが多いから、共感性が高いんですよね。
一方で、『スウィンダラーズ』なんて、実際にあった大事件を軽快なクライム物に仕上げちゃったりもするし、それがまた面白いんだから韓国映画界、懐が深い…!
『82年生まれ、キム・ジヨン』、映画化に際しては、新鋭キム・ドヨン監督がメガホンを取るようです。この監督の作品はまだ見たことがないので、とっても楽しみです!