【新しい経済】全く異なる起業家3タイプ
毎週noteを書くことが癖になってきた、UNERI代表の河合です。
今回が第4週目ですが、既に皆さんから反応をいただくことや、「記事を楽しみにしてる!」という声をかけてもらえることが増えてきて、ますます後戻りできない状態になってきました汗
今回からは3週連続「#新しい経済」と題して、メジャーなスタートアップとは異なったスタイルの起業家、及びそれらを支える仕組みや概念をご紹介していこうと思います。
今後のスケジュール
①ビジネスには3つのタイプが存在している(⭐️本日はここ⭐️)
②認知度6.1%「インパクト投資」が導く未来
③SIBで訪れる資本主義の拡大
④米国で注目!ゼブラ企業の存在
「起業家」という言葉に手垢がついている
起業家って、どんなイメージですか?
こちら、前編でも述べた質問ですが、人によって全く異なるイメージを持っています。おそらく、世代や性別、身近に起業家がいるか否かで全く異なる回答になるはずです。
自分は、両親(50代後半)と祖父母(80代後半)にこの問いを投げたのですが、想像以上のジェネレーションギャップを感じられました。
結局のところ、我々としては「評価軸の多様化」こそが豊かな生態系を育む上で重要な要素だと思っているので、否定するのではなく肯定する、共存し合うという環境になることが理想だと常々感じています。
ビジネスには3つのタイプが存在している
こちらは、日本政策金融公庫のサイト内に掲載されている「ビジネスには3つのタイプが存在している」の図です。
この図と同じように、起業家はどのタイプを目指すのかによって評価軸と戦略が変わってきます。
世の大半の企業は、左の「エコノミック(経済)」の評価軸で動いています(というより、無意識に人事制度や評価制度がこれに該当していることが多いです)。利益を生み出すため、競合に負けじとサービスの改善に励む。
NPO/一社やソーシャルベンチャーの多くは、真ん中の「ソーシャル(社会)」に該当しています。そして弊社は、ここに該当する人がHappyになる仕組みをつくるために存在しています。
自己実現や、暮らしの実現は「ライフ(生業)」に該当していて、一般的な創業支援がここに該当します。
起業家のあなたや、起業に関心のあるあなたはどのスタンスでしょうか?決してこの3タイプに優劣がある訳ではなく、帰結するのはどう在りたいかという「在り方」です。
一番の悲劇は、評価軸が違う世界に存在していること
この前提があった上で、居場所は自分で選べることに気付いていない人が多いとも思っています。
例えば、自分が実現したい世界をつくったり、“この人の笑顔のため”に事業を始めようと思ったりしている人に向かって、「それ、儲かるの?」という質問をすることは、評価軸がそもそも異なります。議論は総じて平行線であることが多いです。
弊社としては、多様な評価軸があることを知り、それぞれの起業家が自分にとって相性が良い道へ歩み出すこと。そこで、各々が共存できる生態系が育まれること。これが大変重要だと感じています。
そのためにも、様々な評価軸のVCがあるべきだということを日々感じています。(弊社としては、IPOの先を目指す夢があるのか、そもそもIPOが合わない起業家の成長戦略をどう描くか、EXITまでに10年かかるような社会起業家にどうしたら資金的リソースが流れるのか、ということを考えています。)
現在は社会起業家の範囲が拡大している
そのような背景から、我々はエコノミックとソーシャルの間にグラデーションが生まれてきていると思っています。
それが以下の4つです。
①エコノミック
②ソーシャル寄りなエコノミック
③エコノミック寄りなソーシャル
④ソーシャル
例えば、②ソーシャル寄りなエコノミックの特徴としては、
・株式会社
・利益≒より良い社会の実現
(例:福祉施設の入居者のアート作品を用いたアパレルの販売)
・エコノミックより財務基盤が弱い
といった特徴があります。
そして、③エコノミック寄りなソーシャルの特徴としては
・事業型NPO法人
・利益≒よりよい社会の実現
・ソーシャルより財務基盤が強い
(例:年間売上20億円のNPOもあったりします)
といった特徴があります。
図式化して整理してみましょう。
エコノミックとソーシャルを図式化する
こちらは、UNERIの以前のnoteでも記載した分類表です。
縦軸を「社会的インパクト」、横軸を「財務的継続力」で4分割した場合、先ほどの①エコノミック、②ソーシャル寄りなエコノミック、③エコノミック寄りなソーシャル、④ソーシャルはどこに該当するでしょうか?
我々としては、このような図になると考えています。ここで注目してほしいのは、②と③は一見違うように見えて、実は近しい領域に該当する、ということです。
それが、ここでいう「新しい経済」です。
NPO法人と株式会社というと全く異なる存在だと勘違いしている人が日本は多い(特にNPO=ボランティアという認識)ですが、近年ではこのようにグラデーションが生まれてきています。
だからこそ、スタートアップや既存企業にとっては「ソーシャル化」が進んでいる所もあるし、NPOや一社にとっては「エコノミック化」が進んでいる所もある訳です。
そしてこの流れは、今後間違いなく加速する、というのが弊社の予測です。
では、なぜそう言い切れるのか?その予兆はなんなのか?
「新しい経済」を耕す鍵を握るのはインパクト投資
我々は「インパクト投資」がその経済を牽引する大きな鍵を握っていると確信しています。
次週では「認知度6.1%」とも言われるインパクト投資の説明、そしてそこに紐づく新しい市場が誕生するまでの現在を解説していこうと思います。
P.S.
また現在UNERIでは、スタッフを募集しています!
一度話を聞いてみたいという段階でももちろんOKですので、お気軽にお問い合わせ/ご応募いただけると嬉しいです。
行政とも一緒に名古屋全体の起業家エコシステムにもメスをいれれ、NPOやスタートアップ両セクターでの経験者のみで構成されている弊社は、とても魅力的な環境です。ご応募、お待ちしております!