29.空港での出来事(その1:突然ソ連に降ろされましてもねぇ。)
これはもう30年くらい前の初めてのヨーロッパ出張でFrankfurt(フランクフルト)に行った時のことです。
アメリカのそれとは違って入国時のパスポートチェックがやけに長くて参ったのですが、同僚の中には別室に連れていかれるヤツもいました。
後で聞いたところによると当時色々と事件を起こしていた日本赤軍がドイツでも活動していたので、若い日本人男性はチェックが厳しかった由。
別室に連れてかれたヤツはどうやらパスポートと人相が違うということで怪しまれた様なのでした。
空港によって警備の厳しさも違います。
その後フランクフルトの乗り換えの際の手荷物検査のチェックで何故か携帯(SonyのAU)が引っ掛かったことがあります。
イギリスの空港(Gatwick(ガトウィック)だったと思います)もIRAなどが活動していた影響か荷物検査は厳しく、何故か手荷物のシェーバーが調べられました。
どうもバッテリーが小型爆弾の起爆装置になるということでチェックが厳しかった様ですね。
一度帰りにフランクフルトを飛び立って(ルフトハンザ便ですが。当時、エコノミークラスには食事中はアルコールは提供されず、しかも有料でしたねぇ)から2時間ほどして急に降下し始めたのでビックリしたのですが、アナウンスを聞くと給油のために(当時はまだソ連だった)シェレメチェボ空港に降りるとのこと。
後から聞いたら、空港使用料と燃料補給を義務付けられており、月に何便かは途中でモスクワを経由しなければならない由。
アエロフロートに乗ったわけじゃないのにと、給油中一旦降ろされて眠いは、寒いはでブーたれながら(*´з`)空港内待合室に入った瞬間、入り口の両側にマシンガンを抱えた兵士がイカツい顔つきで立っており、いっぺんで目が覚めました。
結構な時間待たされたのですが、待合室の中では小さなカフェに行くか免税店に行くかしかなく、マトリョーシカとウオッカ以外はフランクフルトの免税店にあるものばかりでヒマつぶしにもならず、参ったことを覚えています。
ドバイでの乗り換えも一度経験しましたが(欧州便では一番安いので)、ターミナルの移動に外でオープンエアのトレーナーに乗ったりして暑くて参りました。何せ気温は40℃を超えていたので。
結局全部で片道16時間かかったので、いくら安いと言っても、また乗りたいとは思いませんねぇ。
アトランタかどこかの空港でおばちゃんにニューヨークだかニューアークだか行きの便の搭乗口を訊かれたことがあるのですが、
“I am stranger.“
(よそ者なんで。)
と答えて、何で日本人のボクに訊くんだろうと訝しかったのですが、おばちゃんからしてみたら、見てくれはどうでもみんなローカルの人=アメリカ人だと思ってたわけですね。
こういうところは多民族国家の方々との基本的な違いなんだなぁと思いました。
そう言えば空港での入国審査のところで自国民と他国民を振り分けますが、他国民を“Arian”と表記している空港もあり、まあ、意味は分かりますが、最初に見たときは「私ら『エイリアン』ですか」とちょっとびっくり。
空港も、例えばニュー・ヨーク(New York)はそばにJFK空港より近いNew Ark空港があり、欧州でも、パリはシャルル・ドゴール空港(Charles-de-Gaulle:CDG)若しくはオルリー(Orley)、ロンドンはヒースロー空港(Heathrow)若しくはガトウィック(Gatwick)等、日本の成田と羽田みたいな感じでしょうが、出発でどちらかを間違えると大変なことになりますよね。
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