33.秋葉原での買い物(その2:ベンジャミン、キミお腹が減ってたんじゃあ…)
さて、やっとのことでデジカメも購入できたところで、
Benjaminくんお待たせ、さあご飯に行こうとしたら、彼はレストランを予約していた渋谷に着くとお店とは違う方向にスタスタ歩き始めたのでした。
こっちは、秋葉原を出る時点で予約の時間をとうに過ぎているのでお店に連絡はしていたものの、更に遅れるのを心配して、一体どうしたのかを訊ねると、こちらを振り向いて、
“Celine, would you give my money back !“
(セリーン、まずお金返して!)
あんなにお腹が減っていたはずなのに先にお金を返してもらおうとATMに向かったという、あ、これはフランス人の皆さんの名誉にかけて、きっとBenjaminくん固有の特性なのでした。
他にもデジカメなんて買うつもりが無かったのに、NEXの乗り換えに少し時間があるのでお土産話にと秋葉原に連れて行ったら、店頭の商品を見ているうちに急にほしくなってしまい、急遽国際電話をかけて奥さんにOKをもらえたので、とっと買って帰れば良いもののNEXの時間ギリギリまで粘って値段交渉してこちらをやきもきさせたりするヤツも居ました。
そういえば今はUDXという大きなビルになっているあたり、通り沿いに飲食店も多いですが、あの辺りは以前はいわゆる「やっちゃば」、神田青果市場だったのでした。
最近はもうほとんどなくなりましたが、いわゆる古い大衆食堂も当時はたくさんあったので、その辺も秋葉原のB級グルメ的な食文化に引き継がれているのかも知れません。
でも流石に海外から来た人たちと秋葉原でご飯をたべたことはないですねぇ。
そんな中、秋葉原でデジカメを買わなかったのは一人だけ。
そいつは今のハシリということになるのでしょうか、秋葉原に来て、デジカメはおろかそれ以外の家電にも一切目をくれず、当時からあったフィギュアとか扱っている店に長居した挙句に書店で漫画を買って行きました。
「日本語は読めないけど原作が欲しい」といって「ドラゴンボール」数巻。
フランス語訳は無いのかと聞くと、
“ Yes, I have French version. But, I want to buy the real one in Japanese.”
(それは持ってるけど、日本語のホンモノがほしいんだよ)
“ Songoku-, Songohan.”
と嬉しそうにいう、その”N”の発音が鼻に抜けるのがおかしかったのをよく覚えています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?