
第3章 ビジネス英語力向上のために その21)必要とされるボキャブラリーは?
英単語やイディオムのボキャブラリーは勿論多いに越した事は有りません。
でも今からまた新しい言葉をどんどん覚えていくよりは、学生時代に覚えた基礎的な言葉をもう一度ちゃんと使えるようにすることが大切です。
前回も例で示したように、相手から何かを聞きたい、教わりたいときは口頭では
“ Let me know …”
文章では
“Please advise…”
が一般的です。
全てきわめて基礎的な単語の組み合わせによる表現ですが、少なくともボクは社会人になってネイティブの人たちと仕事でコミュニケーションすることになって初めて知った言い方(書き方)でした。
実際の業務においては自分の業界や会社でよく使われる用語(会社の場合は独特な省略形など)をしっかりと使えるようにすることも必要になります。
英語を学び始めた当初の中学生のころは、先生からも「単語帳を作って覚えなさい」と言われたものですが、高校までの基本的な学習をベースに、既にあるボキャブラリーを仕事を通じて誰かが話したり、メールや書類でよく見る言葉や表現を真似して、それを繰り返すことによって覚え、自分のものにしていくことで良いと思います。
文法的に・・・とか考えていたらキリがないので、まずはどんどんネイティブの真似をして、口に出して覚えていくのが効率が良いと思います。
この方法だと本当に100%使う必要なものを覚えていくわけですから効率良く記憶できると思います。
ボクの場合は特に新しく単語帳を作るということはしませんでした。
勿論単語帳を作っても良いですし、自分に合う方法を見つけるのが大事だと思います。
単語と言えば以前にも書きましたが、実際に受験のために覚えた単語というと、ボクたちの時代では「英語基本単語集」(豆単と呼ばれていました)や「試験に出る英単語」(通称「出る単」とか「しけ単」とか言われていました)という本が思い出されます。
前者はアルファベット順で、確かいちばん最初は「abandon」(捨てる)と言う単語で、この単語は我々の年代は皆覚えたのではないでしょうか?
でもそれ以降今までほとんど使わなかったという人の方が多いでしょうね。
ボクも折角覚えたんだからという意識で自分では何度か使ってみたことはありますが、ものを退けたり、移動する場合は“take (it) out “ take ( it ) off”や”(re)move”を、忘れる(あるいは忘れてくれの)場合は “forget”、消す、除去する場合は”erase” “ delete”など他の単語や表現の方が適切な場合が多く、”abandon”は結局数回使った程度ですかね。
相手がこの単語を使ったという記憶はないですね。
我々が受験のために覚えたボキャブラリーは文学的なものに比重が置かれていたのかも知れませんね。
逆に学生当時は「何だか覚えにくい単語だなぁ」と思っていた” available “は辞書の第一義の「役に立つ」や「入手できる」とかよりも “ I am ( He is, they are ) available “「居る、出席できる、(データや、ものが)ある」という使い方で非常に重宝です。
頻繁に目にしますし、自分でも良く使っています。