第3章ビジネス英語力向上のために その2) ビジネスでは英語はコミュニケーションのためのツール

学校で学んだ英語は、効率的に集団で学ぶことに適していること、つまり読み書き(文法)に特化しています。
 
教師が会話能力に欠けることもその一因とは思います。
(あ、お世話になった先生方ごめんなさい。_(._.)_でもまあ、ホントのことだから。先生方だって会話のトレーニングは受けてないですもんね。)
 
ビジネスで英語を使う(コミュニケーションする)場合は会話(ミーティングやプレゼン等)が大きな比重を占めますし、意思の疎通が重要なので、そしてそれは試験ではないので(まあ、予期せぬ質問をお見舞いされ、若干目がオヨぎつつも”Good question."とか言って考える時間を稼ぎながら「あ、こりゃ試されてるな」と感じる時もばしばしありますけどね)、多少の言い間違いや些細な文法的なミスは全く問題ないのです。
 
日本語の場合で考えて見ても、我々は日本語力はネイティブレベルですが(当たり前ですね)、では日本語の読み書きに自信が有りますか?と言われると、「いやぁ、学生時代の国語のテストも別に満点取ってたわけじゃないし…」となりますよね。
 
それが、「ビジネス日本語(無理やり作ったので変な語感ですが)はできますか?」と尋ねられたら、まあ、敬語に気を付けたり、メールでの決まり文句(「御社」や「貴社」、「いつもお世話になっております」など)を覚える必要はありますが、問題を感じている人はいないと思います。
 
「相手に失礼が無ければ、(言葉だけでなく、態度もですが)要は文章や会話の内容でしょ?」ということですよね。
 
つまり我々が学校で学ぶ日本語(国語)はどちらかと言うと語学や文学を中心とした学問で、ビジネス利用目的のトレーニングではない訳です。
手紙の書き方は習ってもビジネスレターの書き方は習わないですよね。
でも習わなくても一般常識として身につけたり、社会人になって覚えたりするわけです。
 
英語の場合も同じです。
我々はビジネスパーソンであって、言語のスペシャリストではないのです。
 
ビジネスで英語を使うことは英語の試験で良い点を取るということとは異なります(共通する部分は少なくありませんが)。
 
ちょっと極端な言い方ですが、「学校での英語の成績が良い」ということは、サッカー等の球技において「戦術やルールに精通している」ことと同じで、もちろんそれはプレーヤーに求められる能力の一つなのですが「コミュニケーションする・会話する」ことは実際に「フィールドでプレー(ボールを扱う)する」だとするとそのためのトレーニングが必要だという事です。
また、仮に基本的な能力が高くても(足が速くても敏捷でも)、それとは別に会話(ボールを止める・蹴る)ためのトレーニングは必要なのです。
 
言葉の流暢さも大事ですが、それ以上にコミュニケーション能力、その中でも相手の言葉を聴き取り、きちんと把握する力と要点を相手に伝えるためにわかりやすく簡潔な表現ができる力が大切なのです。
 
ビジネス英語力とは、英会話力/文章力/日本語力/個人の特性+経験と定義づけました。
以下、それぞれについてお話していきましょう。
 
次回から、まずはfig 10)のピラミッドの上の部分の英会話と文章力から。
あくまでビジネスのためのツールとしてのそれぞれの能力の向上のために必要なことについてお話します。

Fig 10)

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