第3章 ビジネス英語力向上のために その6) 英会話力向上のためにはまずリスニングから…ですが、その前に。ネイティブの発音を聴きとれるようにするには

「読む」、「書く」場合だけでなく、「聴く」、「話す」場合も我々の頭の中ではカタカナに近い音声で認識していると思います。

つまり自分が英語の教科書を読むときの発音で記憶されているわけです。
(ボクは書くときなんて、いまでも中学時代のカタカナで覚えたまんまです。”Money”は「もぉねーわい」、“Wednesday”は「うぇどんえすでー」とかね。まあ、さすがに話す時はその通りに発音はしないですけどね、我ながらヒドいもんです。)
 
ところが実際のネイティブの発音は単語一つとっても自分の頭の中にある音とは全然違うことが多いのです。
これが文章になり一連のつながった形で発音されると、自分の知っているはずの単語ばかりでも、相手が全く何を言っているか聴き取れないというのが初期の状態だと思います。
 
英語と日本語の発音の隔たりが大きいので、我々は英語のそれになかなか馴染むことができません。
よって、自然と覚えやすい様に英語をカタカナ化し日本語の発音で記憶し発音する結果、ネイティブの発音は聴き取れないし、自分の発音もジャパニーズイングリッシュとなってしまっているのです。(なので改めて時間をかけたリスニングと発音のトレーニングが必要なのです)
 
会話、つまり単語を連ねた文章を口頭でやり取りすることになると事態はもっと複雑ですよね。

” I went to McDonald's yesterday and ate a hamburger .“
例えばこの例文をネイティブの発音でいきなり耳にしたら、聴き取れるでしょうか。
仮に前後関係がなかったとしたらかなり難しいと思います。”
 
McDonald's”は我々の頭の中では「マクドナルド」と認識されていますが、実際にネイティブの人の発音は(無理やり近い感じのカタカナにしますが)「マクドゥナル」(ドゥにイントネーションがあります)の様に聞こえると思います。
「ハンバーガー」も「ヘェムバガァ」みたいに聞こえると思います。
これを超速(慣れてくるとそうでもないのですが初期段階では)で続けて言われると、読めばこんな簡単な文も聴き取れないわけです。

Fig 15)

でも、既知の単語であれば一度ネイティブ発音が分かればそれを記憶することで、次からは(徐々に)聞き取れるようになります。
 
あ、そうだ。
マクドナルドで思い出したんですが、初めてL.A.に行った時(1980年代)にUS支社のヒトとMACに行ったんですが、その時オーダーしたのが“Chicken Salad Oriental”(チキンサラダ・オリエンタル)。
当時は日本のMACにはサラダなんてなかったので珍しくてオーダーしたのですが、何度言ってもレジのお姉さんは首をカシゲるので、恥ずかしながらメニューを指差してわかってもらったのですが、次に彼女がこっちに向かって言う事が聴き取れません。
見かねて間に入ってくれたUS支社のヒトによると
“She is asking which dressing you prefer…”
(ドレッシングは何が良いかって訊いてるンだよ)
 
ジャパニーズ・イングリッシュとスパニッシュ・イングリッシュをネイティブが通訳(?)したという構図ですが、まあ我々も自分では話せなくても日本語であれば大概の方言は理解できますもんね。
 
最後はまたまた蛇足でしたが、では、次回より具体的なリスニングのトレーニングについて。


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