2. ビジネス英語力について(その2) 読む(読解)能力:学校で学んだことは基礎

読む(読解)力に関しては基本的にはボキャブラリーの量、つまり記憶力ということになると思います。
 
ここは学校で受けた英語の教育の成果が一番発揮される部分ですね。
 
細かいことを言えばリスニング能力の中の「聴力」と同様にフィジカルな力として「視力」が必要ですが、「英語に対する視力」つまり「英単語を読み取る」ことは学校での英語教育は一番時間をかけて学んでいるところで、結果として我々はかなりの英語のボキャブラリーは持っているのです。
 
職種にもよると思いますが、ビジネスの場合日々接するメールなどの文書であまり難解な表現や難しい単語の羅列にお目にかかることはないです。
 
研究職や法務など専門性の高い業務は専門用語を学ぶ必要があるとは思いますが、一般的な職種であれば特殊な言葉の並んだ文書を読むことはあまりないと思います。
職責が上がっていけば契約書などは読まなければいけないことはありますが。
ですので、基本的な読解力としてはまずは中学校のレベルの力があれば大丈夫だと思います。
 
とは言うものの、当然ながら日本語を読むことに比べて英語を読むには時間がかかりますし、長くて読み取るのに苦労する単語や初めて見る単語も出てきますよね。
少し複雑な構文などは何度か読み返さないと良く理解できないこともあります。
 
日本語の平仮名表記と違って英語表記は母音を除いて一文字=一音でないことが多いので、しかも時々同じ音を異なる表記すること(fがghだったり)慣れないうちは混乱しますよね。
 
学生の頃の試験の記憶などもあり、苦手意識を持つ人も多いと思います。
しばらく英語から離れている方は一度中学三年もしくは高校の時の教科書をひっぱり出してきて、一通り全部読めて理解できるかを試してみると良いと思います。
 
別に教科書でなくても、大体同じくらいのレベルかそれ以上の文書、NHKラジオ講座の英会話や入門ビジネス英語、テレビの大人の基礎英語、しごとの基礎英語などのテキスト、Weeklyの英字新聞(一部対訳付きのもの)などでも良いでしょう。
 
そういったものが問題なく(時々忘れている単語や初めて見る表現があるにしてもあまり辞書のお世話にならずに)読め、大意が取れるのであれば、読解力として基本的な能力は備わっていると考えて良いと思います。
 
もし、しばらく英語から離れていて、中学の教科書レベルの文章を読むことに苦労するようであれば、何かテキストを絞って徹底的に読んで、読解力を取り戻す(中学卒業レベルに)ことが必要でしょう。
 
もちろん、その業界や会社の特別な用語(部署の短縮した呼び方等)がありますので、そういう言葉に早く馴染むことはとても重要です。
まあ、これは仕事を進めていく上で必要なことでもあるのですが。
そういったことも含めて、メール等読まなければいけない英文書の量は仕事量と比例して増える訳で、ある程度速く読む能力も必要になります。
 
最近はメールなどの場合AI翻訳の機能が向上してきています。
英語の長文などは翻訳にかければかなり楽に読むことができますよね。
 
英語→日本語の場合は「自分で読解したことの確認」や「急いで大意を把握したい場合」にとても便利で、ボクも確認(どちらかと言うと自分の書いた英文がどう訳されるかを見る)のため時々利用します。
 
でもトレーニングの側面からすると、常にAI翻訳に頼っていると自分自身の読解力はつきませんので、毎回は避けた方が良いかと思います。
 

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