ゆるい信頼、心地よい無関心

彼氏のことを書く。
私には今現在彼氏がいる。今で1年9ヶ月になる。

そして私には、今の彼氏の前に3人彼氏がいた。
でも、いずれも上手くいかなかった。
お互いがお互いをルールでがんじがらめにしたり、相手からモラハラを受けたり、逆に私が依存してしまったり、相手に必要以上に合わせていたりしていた。
常に喧嘩して、精神がピリピリして、どの相手と付き合っていた時も気持ちが休まることがなかった。
言ってしまえば、今までの元彼たちのことは盲目的に好きだと思い込んでいただけで、本当に好きなわけではなかった。
むしろ今思えば歴代の彼氏のことが、私は大嫌いだった。

今の彼氏には上記のようなことはない。
付き合い始めてから1年9ヶ月経つが1度も喧嘩した事は無いし、穏やかでお互いがお互いに独立していて、ルールで縛り付け合うことも一切ない。
そのおかげなのかとても心地よく感じるし、今の彼氏と一緒にいることが本当に楽しい。
今の彼氏のことは心の底から好きだと思っているし、人として尊敬しているし、感謝している。

どうして元彼たちと今の彼氏とはこんなに違うのか考えてみたら、お互いがお互いに依存することなく、相手の挙動に対してそこまで興味が無いからだとわかった。
私が私のまま相手と接することが出来ているし、今までみたいに彼氏の一挙手一投足にいちいち反応もしていない。
だから、上手くいってるのだろう。

以前の記事でも少し触れたが、昔の私は人に対しての距離感が近く、相手の一挙手一投足を気にして相手に合わせ、「私にはこの人がいなければダメだし、生きていけない」と思っていた。
相手のことを好きだと思い込んでいただけで、本当はが大嫌いなのにその人に合わせて、「私はこんなにこの人に対して尽くしているのに」とか、「この人のこういうところが嫌だ、もっと私のために○○してくれたらいいのに」とか思っていた。
私と相手が違うことが嫌だったし、相手のことも理解したかったし、私のこともわかって欲しかった。
付き合うことは契約で、契約しているのだから当然私は相手に尽くすべきで、相手も私を愛するべきだと思っていた。


だから一緒にいても常に裏切られるんじゃないかと不安で、お互いに疑いながら付き合っていたし、付き合う上でのルールもめちゃくちゃ多くてとても辛かった。NGな話題もあったし、愚痴っちゃいけなかったし、私の一挙手一投足、相手の言動全部お互いにしばりつけていた。

そういうスタンスで生きていたから、支配欲にまみれた人間しか寄ってこなかったのだろう。
都合よく尽くしてくれるような女には、支配的な人が寄ってくる。

元彼たちに対しては、モラハラを受けたこととか、私の好きな物を否定されたこととか、私の行動を制限してきたりしたことは未だに許せないし、大嫌いだし、正直幸せになって欲しくないと思っている。

でも、私も大概だったなとも思う。最近は私も未熟で相手に対して嫌な思いをさせてきたのかもしれないとも思えるようになった。

それと比べると、今の彼氏の事は好きだし、人として尊敬している。
でも、私は「彼氏がいないと生きていけない」とは思わないし、「好きすぎる」ことも無い。
彼氏のことを全部把握したいとも思わないし、彼氏の私生活のことを私は知らない。
彼氏のことを全て理解はできない。し、しようとも思わない。

でも私は一緒にゲームしたり、ご飯食べたり話したりするだけで楽しいと思っている。
私が私のタイミングで話したいことを話し、1人で過ごしたい時は1人で過ごしていても何も言わないし言われない。
彼氏と自分の考えが違ってもそれでいいと思っている。
私が主体的に彼氏と一緒にいることを選択しているし、彼氏のことを勝手に信頼している。
だから彼氏のことは裏切りたくないし、傷つけたくない。
万一裏切られてもその時は自分の責任で別れるまでだという覚悟もできている。

多分向こうもそうで、彼氏も彼氏のタイミングで話し、私の交友関係とかにあまり興味もないだろう。
多分彼氏も私のことが好きだと思ってくれているから、一緒にいてくれているのだと思う。
彼氏も私のことを縛り付けてこない。
し、私のことが好きすぎてたまらなくて狂っている感じも無い。
彼氏も彼氏の考えで私と付き合っているのだろう。
知らんけど。

恋愛に限らないのだが、結局ある程度はドライな気持ちでいた方が関係性は長く続くのだと思う。
付き合うことは契約ではない、自由意志だと思う。
彼氏と私は別の人間だし、真の意味でお互いのことを全部理解し合えることは一生無い。
でも、相手と私の違いを受け入れて、お互いのことをちょっとでも知ったりわかった時が1番楽しいし、付き合っている意義を感じるのだ。
お互いがお互いのペースで相手を思い、一緒にいることを選択する。
お互いのことを全部知ろうとしない、そのくらいの関係性の方が健全で心地よい。

このことを忘れず、これからも彼氏と一緒にいたいと思っている。
私は私の人生を歩みながら、勝手に彼氏の横で彼氏の人生を応援していこうと思う。

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