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2017.02.14 はちみつレモンマーマレード

国産レモン3個
上白糖160
はちみつ60
水3カップ

愛読している『季節の果物でつくるジャムとレシピの本』の中のレシピにほぼ忠実。この本はきれいな写真がたくさん載っていて、見ていて飽きない。ジャムの大事な要素として「味」「香り」に加えて「色」があることを明言しており、本の美しいビジュアルがその主張の具体的表現ともなっている。

ジャム作りにおいて「きれいな色を出す」というのが実はとても難しく、プロアマ問わずジャムを作る人(ジャム者と呼ぶことにする)はその点に苦心しているし、やり甲斐を感じてもいる。イチゴの赤、柑橘の黄色やオレンジをいかに鮮やかに出すか。キウイなどの緑は特に難しい。また紅玉りんごの皮を煮出してピンクにしたり、赤みの濃いイチジクを選んで真っ赤なジャムにしたり、などの「敢えて」の工夫も面白い。基本的には火にかける時間が長いと色が悪くなるので、短時間でグツグツ煮ることで変色を抑える。中火で20〜30分の短期決戦なのである。材料となる果物選びからはじまり、材料の性質により酸を加えたり砂糖の量を調整したり、火加減、火を止めるタイミングの見極めなど、色のために考えるべき事は無数にあり、一筋縄ではいかないのだ。

だから、手作りジャムを褒める時は、
「色がきれいですね」
というのが殺し文句だ。素直に嬉しいし、(こいつ!わかってる〜!)感がすごい出る。あ、でも、女性のファッションと同じで(これはイマイチだったな…)ていうのをわかった風で適当に「きれい」と言ってしまうと完全に逆効果。がっかり感しかない。

で、実は、「色」を気にしないジャム者一派もある。こちらは弱火でコトコト煮詰めて水分を飛ばすことで、濃厚な果実味を出すことに特化している。色はどうしても茶色みがかってしまうが、ドライフルーツのように果実そのものの風味を強く感じることができる。たぶん、こちらのジャムに「色が〜」とか感想を言っても(こいつは何を言ってるんだ)と話が噛み合わない。
「果物の味が濃くて美味しい!」
などが正解と思われる。

で、まぁ、実際に手作りジャムをもらったとして、正直ふつうはどっち派かとかわからない。そういうときはジャム3大要素の残りひとつ「香り」を持ち出して、
「果物の香りがいいですね」
などと言っておけば間違いないし、わかってる感も出ていいんじゃないでしょうか。

ということで、今回はそういうレシピ本に忠実に作ってみた。当然、はちみつレモンジャムのページにも、光を受けてキラキラと輝くジャムと、そのジャムを水で割ったドリンクの爽やかな写真。それに見惚れてたら、レシピのちょっとわかりにくい箇所を見事に読み誤り、段取りを間違えた。

普通にレシピの工程を順番に追っかけて、材料を鍋に入れて煮はじめるも、おかしい。(いやどう考えてもこれははじめから固すぎる)と思い、見直すと、材料の中に水3カップの記載がある。え、入れてないよ?だって工程に書いてないし…(確認する)…やっぱり書いてない、というかこれは最初に皮を茹でこぼすときの水ではないの?でも考えてみたら茹でこぼしの水が3カップって量決まってるのおかしいよな…あ、確かに茹でこぼす工程の箇所には
「たっぷりの水(分量外)」
とハッキリ書いてある!分量外!

え?つまり?水3カップはいつ入れるんだ?やっぱり他の材料と一緒に入れて煮るのか?でも3カップって多くね?シャバシャバになるでしょ?ならない?もしかしてならないのか?

…とかあたふたしながらも鍋に水を追加、しかもビビって1カップずつ入れたけど、結局3カップ入った。それでもちゃんととろみが出るので、レモンのペクチンは大したものだという感想。そういえば前にレモンマーマレード作ったときも固くなり過ぎたんだった。

結果的にはなんとかリカバリー出来たようで、食べられるものにはなりました。ただしけっこう苦くて甘さが控えめの、大人味。

苦いのは皮の茹でこぼし回数を増やせばいいけど、香りも流れてしまうし、好みだよね。他の柑橘での経験からすると、茹でこぼすより「皮を一晩水に浸けておく」ほうが、苦味も香りもいい感じになる気がしてる。時間の確保が難しいのだけど。

甘さはそりゃあだって、レモンの材料に対して砂糖40%、そこに水3カップ入れたにも関わらず、追加はちみつ60gしか入ってないから、控えめにはなる。はちみつを増やすか、もう少し煮詰めた方が良かったんだろうけど、そこは上記の段取りミスの結果ですね。甘んじて受け止める他ありません甘さ控えめだけど。

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