2020.05.23 レモン&ルバーブマーマレード
ルバーブを使用したマーマレード、というのはオリジナルでもなんでもなくて、むしろ大変歴史がある。かのダルメインでもルバーブ、グレープフルーツ、セビルオレンジによるレシピがヴィクトリア朝時代から伝わっているくらい(「キッチンガーデンマーマレード」として販売している)。
今回はルバーブとレモンによるマーマレード。
そもそもルバーブを煮るときにレモンを加えるのは一般的なので相性は良く、少なくとも味が悪くなることは無いと思っていい。要は風味づけにレモンを加えるか、レモンマーマレードとして前面に押し出すかの違いだ。
ルバーブだけだとわりとゆるめに仕上がるので、レモンの外皮を加えることで粘度があがることを期待。キウイ&レモンと同じ発想。なんならレシピもキウイ&レモンのときを参考に適当にやってみる。
つまり、
・レモンは外皮を刻んで茹でる
・ルバーブに砂糖をまぶして水分を出す
・レモンとルバーブ本体を合わせて煮る
・煮詰まったらシロップを加えてさらに煮詰める
ざっくりこんな感じ。
今回はルバーブ660gにレモン中玉3.5個。冷凍しておいたルバーブ1袋と手元にあったすべてのレモン、というだけの消極的な数字で大した意味はない。しかしこういうミックス材料のジャムは量比がけっこう重要なので、もっとちゃんと考えたほうが良いですすみません。
レモンの外皮はやや厚めの3〜4mmに刻んだ。キウイと違ってルバーブは「ねっとり感」が強い仕上がりになると予想されるので、レモンの外皮があまり薄すぎると埋もれてしまってマーマレードとして存在感が出ないと考えた。
刻んだ外皮は軽くて茹でこぼし、搾った果汁と合わせてたっぷりめの水で柔らかくなるまで煮る。種もお茶パックに入れて鍋に投入。
とかなんとかしているうちに砂糖に浸漬しておいたルバーブから水が出て…と思ったけどぜんぜん水出てない!
そうか…冷凍からだとかなり時間かかる…。段取り注意です…。
あと、何も考えないで冷凍ルバーブ一袋をぜんぶ解凍してしまったけど、これ多いな?レモン足りないのでは…今更だけど。まあ今後の注意として、ルバーブ冷凍するときはもう少し小分けにするか、半冷凍の段階で袋をワシワシして中身をバラバラにしておくかした方が良い、ということで。
ようやくルバーブから水が出てきて煮るのに支障ない程度になってきた頃、下茹でしてるレモンを見やると、いまいち煮詰まってない。水が多すぎたか…今回は反省ばかりだな…。でも、この段階でレモン茹で汁のアルコールテストをすると、しっかり固まる。さすがはレモン、むしろこれ以上煮詰めないほうが良いのでは?ということで火を止め、鍋の中身を計量。それに対して50%の砂糖を計量し、合わせて鍋に戻す。
ルバーブのシロップと本体(?)を分ける。シロップめっちゃ赤いな。
鍋を煮立てて砂糖を煮溶かしたら、ルバーブの本体だけを投入する。
ルバーブはすぐに煮崩れ、灰汁が出るので掬いながら煮詰める。
シロップを半分加えて煮詰め、残りを加えてまた煮詰める。
煮詰める、とはテキストに書くとそれだけだが、実際どれくらい煮詰めれば良いかの判断はなかなかに難しい。アルコールでテストしたりもするが、ルバーブみたいなトロトロの材料だとそれより先に「鍋の中身がめっちゃ跳ねて危険!」というのがひとつの指標、というか限界になる。これ以上煮詰めると負傷するか、鍋底を焦がすので。
さて、火を止めて、出来上がった鍋を見てまず思ったのは…
量が多い。
試作のつもりだったのにこんなに作って不味かったらどうするんだ。ルバーブは繊維が多くてトロトロになるので水分を減らす必要があまりなく、したがって嵩が減らないので思ったよりたくさんできる、という経験はつい先日もしたはずなのだけど。
実際のところ味は…美味いな。
ただ、レモンの皮が柔らかすぎて、視認はできるけど食感はほぼ無い。茹ですぎか。あるいはもっと厚く刻んでもよかったと思う。
と思いきや、これはまだ温かいときの味見だったので、冷めてから食べたらレモン果皮の固さは戻ってきたので良し。しかし単純にレモンの割合がもっと多い方がバランスが良いし、マーマレードとしても格好がつくと思う。
固さは狙い通り。ルバーブだけならトロトロの仕上がりになるところ、レモンのペクチンで粘度を上げることに成功。この程度には固い。
だから?と言われても困る。
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