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2019年に観た映画に所感を添えて

新年、明けましておめでとうございます。
おじさんおばさんです。

何も予定がない日、ぽっかり空いた時間、
読書したり、料理をしたり、ベッドでゴロゴロしたり、過ごし方は人によって様々かと思います。
自分はそんな時間に映画を観ることが多いです。
映画はいろんな人生を体験させてくれて、自分の人生観を変えてくれて、夢を与えてくれる!
なんてことは言いませんが(31歳だし)、他人の人生を覗き見れて、その日の気分を変えてくれて、夢を思い出させてくれる。ぐらいの体験を与えてくれると思っています。

今回は、映画好きと呼べるほど映画を観てないけど、
その辺のおじさんよりは映画を観ていると思うおじさんおばさんが
パターソンからスターウォーズまで(どちらもアダム・ドライバーですが)
今年観た映画の中から個人的に良かった作品を10本ぐらい(途中で諦めるかもしれないので)
所感を添えて書いていきます。

Filmarksを見返すと、2019年は100本ほど映画を観ていました。
年間100本、この数字は、飲み会で評論家ぶって映画を語れるほどではないけど、ランチタイムに週に1回ぐらい「あの映画観た?」って話で盛り上がれる程度の回数だと思います。
あまり意味のない数字ですね。
かのトリプルファイヤーも「映画100本見るよりインドに1回行った方がいい」って歌ってますしね。

まあようするに映画100本観たところで人生の何かが大きく変わるわけではないけど(だって娯楽だし)、好きな映画を何度も観直したり、新しい映画に出会ってその作品を好きになったりすることが自分を豊かにしてくれているのだと思います。

さて、そろそろ本題の2019年おじさんおばさん的名作映画を書いていこうと思います。


1.スパイダーマン:スパイダーバース

この映画は本当に良かった。
アニメの限界を超えてきたというか、アメコミの漫画の中からそのまま飛び出したような表現と、圧倒的すぎる映像と音楽。
MCUのスパイダーマンが注目されていた中で、アニメーションのこちらの作品がここまで非の打ち所が無いものになるとは。

マルチバース(多元宇宙)のスパイダーマン達が出てくるのだが、全員魅力的なキャラクターとして作られていて、クライマックス直前のスパイダーマン達がそれぞれの世界に帰っていくところは涙が頬を濡らした。
革新的な映像あってこそのストーリーではあると思うけど、話も素晴らしくてスパイダーマン史上最高傑作で間違い無いと断言できる。
2022年に続編公開も決定しているので楽しみである。

2.あの日々の話

元が演劇作品でカラオケでオールする大学サークルの話。
終始カラオケボックスの中で話が進んでいくのでシチュエーションに変化は起きないが、その分、演技や人間が醸し出す雰囲気というか、会話劇がかなり面白い作品。

あー、わかるー、いるいるこういう奴って感じの大学生ノリに、誰しもがカラオケボックスの中の登場人物に思わず自分を重ねてしまうはず。
カラオケボックスの中には人生が詰まってる。
前述したトリプルファイヤーの吉田靖直氏もチョイ役で出ています。

3.天気の子

まず、映像と音楽がとても美しい。
自分は新海誠監督の作品は「君の名は」しか観たことないし、RADWIMPSも普段全く聴かないのだけど、ふたつの歯車が噛み合って最高のエンタメに昇華されている。
特に「グランドエスケープ」が流れるシーンでは音楽と映像のアンサンブルに鳥肌が立った。

昨今の日本における台風や地震などの自然災害、未来に希望を持てない若者達、いつ何が起こるかわからない不安を抱える私たちに

「僕たちは、大丈夫だ」

って教えてくれる作品。

4.アベンジャーズ/エンドゲーム

ヒーロー映画、男が好きそうなアクション映画、シリーズ物で今更1から見る気が起きない、そんな理由でこの作品を嫌厭している人は少なくないと思う。
実は自分もそうで、この作品につながるMCU映画21作品を今更見る体力なんてないと思っていた。
でも今は映画を観るにはとても便利な時代だ。Netflixをはじめとしたサブスクの動画配信サービスが充実していて、気軽に家で映画が観れるようになった。
それはディズニー映画も例外ではない。アベンジャーズもDisney DELUXEでほぼ網羅されている。
重い腰を上げ、アベンジャーズ/エンドゲームにつながる21作品をついに観始めた。見事にハマってしまった。

シリーズはクロスオーバー作品として、各ヒーローが同一世界に存在してそれぞれの物語が並行して進んでいく。アベンジャーズはそれらのヒーロー達の物語の合流地点としての役割を担う作品である。
このシリーズがすごいのは、各作品には別作品につながる伏線が散りばめられていて、複雑な設定や多種多様なキャラクター達を非常に上手くクロスオーバーさせていて壮大な物語として完成しているところ、そしてそれを実写映画として実行できているところだと思う。ディズニーとMCUという巨大な力があって成せる代物であるのは間違いない。
そう思うと尾田栄一郎という一人の漫画家がワンピースという壮大な冒険譚を作っているというのはとてもすごいことである。

肝心のエンドゲームの感想になっていないのだが、「アイアンマン」から「エンドゲーム」まで全作品を制覇した人にしか見えない景色がきっとある。

5.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

最後の銀幕スターとも言えるレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが共演したタランティーノの作品。
ゴールデングローブ賞で3冠を受賞したことで最近また話題になっている。
ディカプリオとブラピのタッグはもうカッコイイを通り越して愛おしいと思えるほど。二人の日常を描いたスピンオフドラマがあったら観てみたい(1話30分の1話完結型希望)

題材は「シャロン・テート殺人事件」を扱っているものの、タランティーノ節全開でひたすら面白い。
ちなみに「シャロン・テート殺人事件」について予習しておかないと、私のように2回観ることになりかねません。

6.ジョーカー

バットマンの代表的なヴィランとして知られるジョーカーの誕生を描いた作品。
単独映画ではあるものの「ダークナイト」シリーズの前日譚として観ても面白く、鑑賞後はもちろん「ダークナイト」を観たくなってしまう。
ホアキン・フェニックスの演技も凄まじかったが、やっぱり故ヒース・レジャーのジョーカーの方が狂気という言葉が似合うなと。

ダークで過激な内容として問題作として世界的に話題になったのだが、実はこの作品の監督トッド・フィリップスはおバカ映画「ハングオーバー!」の監督でもある。
本当に怖いのはジョーカーでも過激な内容でもなく、代表作が「ジョーカー」と「ハングオーバー!」という全くの真逆な映画を撮るドット・フィリップスではと思う。

7.マリッジストーリー

「スターウォーズ」カイロ・レン役のアダム・ドライバーと「アベンジャーズ」ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンという俺得な二人が離婚する夫婦を演じる。

「離婚」に向かう物語なのだけれど、「結婚」とはを考えさせられる作品。
主演二人の演技が素晴らしくて夫婦喧嘩をするシーンは、自分が観てきた映画史上最高の夫婦喧嘩で目が離せなかった。
しかもこれNetflix制作というから、近頃のNetflixの本気を感じる。

**8.スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け **

42年に及ぶスカイウォーカー・サーガがついに完結。
スター・ウォーズを初めて観たタイミング、エピソード、年齢etc.で評価が全然変わってきてしまうのがこのシリーズの面白いところでもあるのだが、
ファン層が幅広すぎるためEP8の時点で、全員が満足できる結末はあり得ないという宿命をこの「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」は背負わされていた。

自分が劇場ではじめて観たスター・ウォーズはEP1で、それ以来ずっとリアルタイムでこのシリーズを追ってきた。
もちろん今作も胸躍らせて公開日初日の初回に、幼き日のアナキンの格好(このエントリのトップ画像)を手作りして劇場へと足を運んだ。
…スカイウォーカー・サーガのラストを飾るに相応しい出来だったと思う。
よくぞここまでまとめてくれて、ありがとうJ.J.エイブラムス!

もちろん全員が満足する結果を得ることはできない(現にネットの海には批判的な声が数え切れないほどに浮かんでいる)
しかし、想像し得る及第点は大きく超えてきたと思うし、多くのスター・ウォーズファンが満足した結末だったのではなかろうか。

そして、カイロ・レンを演じるアダム・ドライバーはEP7の頃から役者として大きく成長した。
新三部作が始まった頃、カイロ・レンというキャラクターはダース・ベイダーと比べて小者っぽい(物語の中でもファンの間でも)と言われていた。
今作でも魅力的な悪役という部分ではダース・ベイダーにはるかに劣っていると思う。
だが、ベイダーになれなくて常に葛藤を抱えていたり、結局最後まで親の愛を捨て切れないところがとても人間らしくて、そこが魅力的と思えるようになった。
ある意味、新三部作とはベン・ソロ(カイロ・レンの本名)という情緒不安定なキャラクターが自分を取り戻す物語とも言える。
そんなベン・ソロを愛おしく思えてしまったのだから、今作のMVPは彼で間違いない。

9.ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!

「終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタルバンド」のお話。
このラインナップに並べるのが申し訳ないぐらいにB級映画である。
漫画のデトロイト・メタル・シティを地でいくような雰囲気に、意外にも真っ当な青春ロードムービー要素のストーリー。とにかく笑えた。
キャッチコピーは「後悔するなら、クソを漏らせ!」、鑑賞後にこのコピーに良さがわかった気がする。

公式曰く、

これは世界最大のメタル超大国、北欧フィンランドが叩き付けた『ボヘミアン・ラプソディ』へのアンサーだっ!

とのこと。
定期的にこういう作品に出会えるから映画ってやめられない。

蓋を開ければ

自分が選んだのは結局のところ話題作ばっかりだ。
話題作だからわざわざ劇場に足を運ぶのだけれど、きっとこのエントリに上げた映画たちは何かしらの突き抜けた部分がおじさんおばさんの心に刺さったのでしょう。
2020年もそんな映画に出会えますように。

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