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『ホス狂い』以外の生き方がわからないりりちゃんと、『病人』以外の生き方がわからない私

私の人生、病気しかない


どれだけ振り返っても、私の人生、病気しかない。

中学生の時にメンタル不調を起こして入院した。中学・高校合わせて4年間不登校だった。せっかく受験して入った学校だったのに、何もかも台無し。

高校2年の秋、このままじゃいけないと思って大学受験を決意。それまで飲んでいた大量の薬も勝手にやめた。医師は何も言わなかった。突然学校に通えるようになって、元気な大学生活を過ごす。今思えばあれも躁状態で、病気の症状だったのかもしれない。

社会人になって、また「うつ病」になった。休職して時短勤務で復職して、生活が立ち行かなくなって辞めた。今は手帳を取って、障害者雇用枠で働いている。

私の人生、病気しかない。病気で全部うまくいかなくなって、それなのに病気で生かされている。
私から病気を取ったら何が残るんだろう。何もない気がする。就活で何度挫折経験を聞かれても、病気のことしか浮かばない。でも社会はそんなこと、求めてないんだよね。

病人以外の生き方がわからない


今、世間を騒がせているりりちゃん。彼女について、こんな記事が出ていた。

記事内で彼女はこう語る。

「それでも『ホス狂い』以外の生き方が分からなくて、担当に褒めてもらうこと以外に生きている意味が見いだせなくて、でもやめたくて……」

読売新聞オンラインより

これを見た時、「私じゃん」と思った。
私も「病人」以外の生き方がわからない。別に所構わず病人アピしてるわけじゃないけれど。なんなら病気のことなんて、リアルの生活では近しい人にしか言っていないけれど。それでももう、普通には戻れない。
どれだけ普通の人生を願っても学校に通えなかった学生時代は戻ってこないし、元気だったあの頃の私には戻れない。よくなることはあるかもしれないけれど、それがいつになるか、来るかもわからない。病気とうまく付き合っていくことしか、今の私にはできない。

りりちゃんのしたことは悪いことだ。だから減刑を求めようとは思わない。ちゃんと罪は償うべきだと思う。でも、やっぱり同情してしまう。その生き方でしか生きる意味を見出せなかったりりちゃんに。

「治すつもりがないから、治らないんじゃないかな」


どうでもいい身の上話を聞いてほしい。
私は今、転職を画策中である。しかし書類選考すら通らない日々が続いていて、精神的に参っていた。
「転職、無理かもしれない。今の仕事を続けるしかないかもしれない。もう死にたいくらい辛い」と彼氏に執拗に訴えた。それが良くなかった。距離を置くことになったのだ。
もちろん私の態度は良くなかったと思う。でも、距離を置く上での話し合いで、彼に言われたことが脳裏に焼き付いて離れない。
彼は一度、次会う時の条件に「病気が治ったら」というのを提示した。
風邪とか骨折じゃないんだから、そんなの年単位でかかってしまう。というか一生会えない可能性まである。彼は言った。
「治すつもりがないから、治らないんじゃないかな」

りりちゃんは、担当に褒めてもらうことに生きる意味を見出していた。彼女には生きる意味があった。そんな彼女を羨ましいとさえ思ってしまう。
私は自分の人生そのものと言っていいほどの病気を否定されてしまった。治せるなら治したい。普通の人生を送れるなら送りたい。でも無理だった。だからうまく付き合っていこうとしていたのに、私はその姿勢すら否定されてしまった。
私の「担当」は私を認めてくれないみたいだ。もう生きてる意味なんてないのかな。

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