免疫(4)-インターロイキン-
さて、T細胞から一度離れたいと思います。
インターロイキン(IL)ってなんだろう。
古い教科書を引っ張り出してみる。
参考:人体機能生理学 [改定第4版] 南江堂 p311
リンパ球、マクロファージ、内皮細胞、ニューロン、グリア細胞などは、他の細胞機能を修飾するホルモン様物質を分泌しており、これらを総称してサイトカインという。
リンパ球から分泌されるもののうち、とくにリンパ球から分泌される物質はリンホカインと呼ばれている。
ヒトでは、ある1つの因子のアミノ酸配列が決まるとインターロイキン(interleukin)に変えられる。
インターロイキン ∋ リンホカイン ∋ サイトカイン
こういう関係のようだ。
「他の細胞機能を修飾する」という部分の意味がいまいちなので、例をあげてみる。
参考:橋詰美里、大杉義征 IL-6の多様な作用 自己免疫性疾患および炎症性疾患におけるIL-6の意義 日薬理誌 2014;144:172-177
インターロイキン-6は1986年に活性化B細胞を抗体産生細胞に分化させるサイトカインとして見出された。
他にもいろいろな作用があるようだが、概ね同様に、IL-6受容体に結合後に影響を及ぼすと解釈すればいい。
また、別の言い回しをしている資料もある。
参考:第一薬科大学 特別演習 基礎薬学 第3回 平成19年5月15日 免疫学関連担当:荒牧弘範(インターネット上にあげられており無料で見れる)
サイトカイン:免疫担当細胞をはじめとする種々の細胞から産生される生理活性物質の総称。分子量6000~60000の糖タンパク質
インターロイキン:免疫反応に関連する細胞間相互作用を媒介するペプチドタンパク性物質である。
なぜ覚えられないのだろうか。
おそらくは、誰が産生して、どこに作用して、どんな機能があるのかが、一つの物質に対していくつも存在しているから、覚えられず、わからないという判断で片付けてしまっているのだろう。
いつか、一個ずつ詳細に、まとめて見たいと思う。
インターロイキンだろうが、ケモカインだろうが、ね!
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