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2020/06/28の創作日記(〆切まで125日)

創作日記3日目。今日も今日とて「書くべきラノベ」について考えていく。
今日のお題は「完成度の高いラノベ」。
完成度の高いラノベとは、
①ストーリー・キャラクター・世界観の間に必然性がある
②起承転結の転に読者を驚かす仕掛けがある
③キャラクターが魅力的に描かれている
④作品を通して一貫したテーマがある

この4点を満たした作品だと僕は考える。

ストーリー・キャラクター・世界観の間に必然性があるとは?

ストーリー・キャラクター・世界観(設定)はエンタメ作品における3大要素だと僕は考えている。そこへテーマを加えると4大要素。更に表現媒体における大前提――小説であれば文章、マンガであれば絵、映画であれば映像を加えると5大要素となる。(あくまで僕の基準だが)

3大要素にはお互いに相関し、それぞれが完全に独立して存在することは難しい。有名作品のソシャゲコラボを目にしたことのある人はなんとなく分かるかもしれないが、よほど世界観とストーリーのすり合わせを綿密に行わない限りキャラクターの魅力は激減してしまうのだ。

例えば、遠未来における男女の恋愛を描く作品があるとしよう。
ジャンルはSFで、現代日本とは何もかもが違う。車は空を飛び、没入型VRで家にいながら世界のあらゆる場所を“経験”できる、そんな世界だ。
その世界に住むキャラが現代日本的価値観を持ち、現代日本人的恋愛をしているとしたらあなたはどう思うだろう? 特別な理由――例えば主人公がコールドスリープから目覚めた現代日本人(に近い価値観を持つ者)でもない限りは違和感しかないし、「それSFでやる必要ある?」となるだろう。必然性がない、とはこういうことだ。
現代モノで書ける内容であれば現代モノで書くべきだろう。その方が観察や取材も容易だし、より生々しく描くことができる。
何でもありだからと安易にファンタジーに逃げるような真似はしてはいけない。手間を惜しめば惜しむほど、作品の差別化は難しくなる。

起承転結の転に読者を驚かす仕掛けがある

小説に限らずあらゆるエンタメ作品では、転の部分に度肝を抜くサプライズがある作品は評価が高い。
華麗な伏線の回収、価値観の反転、ミスリードに騙されたやられた感。正々堂々と真正面から騙されたとき、読者はある種の爽快感を覚えるのだ。
上手く騙すには読者の視線誘導は必要不可欠だ。セコいやり方で情報を分かりにくく小出しにするやり方は逆に顰蹙を買う。堂々と情報を提示しながら、点と点が線で繋がらないギリギリのラインを攻める必要がある。
各情報自体はクリアに。その関連性を悟らせないストーリー展開がサプライズの肝と言えるだろう。
そして一本で完結する応募作品の場合、サプライズは読者が喜ぶ内容でなければならない。マイナス方向のどんでん返しを行い、そのままバッドエンドに直行するような作品は誰にも喜ばれない。
問答無用のハッピーエンドが必須でないにせよ、読後感の悪い作品はライトノベルとしては少し難しいと思う。

キャラクターが魅力的に描かれている

ライトノベルはキャラクター小説とも呼ばれる。その名の通り、ラノベにおいてキャラは超重要なファクターである。
キャラを魅力的に書くにはストーリーのアシストは必要不可欠である。どんなキャラでも霞む場面と輝く場面があり、ストーリーはキャラの魅力を最大限引き出すよう工夫する必要があるだろう。
魅力的なキャラと一口に言っても、キャラの好みは人それぞれだ。いくらできの良いキャラクターであっても生理的に受け付けないという場合もあるだろう。
市場を調査し、どんなキャラクターが好まれているかを徹底的に調べ上げることが外さないキャラを作る上で最も効果的だろう。
しかし、結局万人受けするキャラクターなど存在しないし、文庫本一冊の分量で出せるキャラ数には限度がある。登場人物の男女比を工夫してターゲットに刺さる可能性をいくらか上げることはできるだろうが、すべての性癖をカバーすることなど到底不可能だ。
ならばいっそ、よほど特殊な性癖でない限りは、自分が一番可愛い(カッコいい)と思えるキャラをメインに据えるのがいいのではなかろうか。作者の熱量は確実に読者へ伝わる。

作品を通して一貫したテーマがある

テーマとは作品全体を見たときに匂い立つものだ。変に高尚だったり小難しくすると小賢しく写り、逆にマイナスになるだろう。
テーマは世界観とは別の「作品世界のあり方」とも言える。ある意味その世界のルールを最も端的に示したものがテーマであり、これが揺らぐと読者は「コレジャナイ」と感じるだろう。
ハーレムや俺tueeeモノでふと主人公が我に返って正しい倫理観に目覚めても誰も得をしない。


とまぁ、こんな感じのことを今日は考えていた。
僕の目指す作品の理想形とも言える。
あとは、これまた唐突な思いつきなのだけれど、あえて一昔前のラノベ路線を狙ってみようと思っている。
詳しくは前記事で。

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