好きな本の話
こんにちは、unagiです。
小説だったり、体験談だったり、書こうかなと思っていたことが落ち着いてきたので、今日は何を書こうか迷いました。
とりあえず継続することを目標にしたいと思っているので何か書きたい…ということで、今日は今まで読んだ本の中で、個人的に気に入っている本について書きたいと思います。
ただ、小中学生の頃は本を読むのが大好きだったんですが、高校・大学と段々本を読まなくなってしまい…決して読書家ではないんです。
なので、「読書をあまりしない私だけど、読んだ数少ない本の中で、この本は気に入ってる!」という感じです。紹介するのも烏滸がましいくらい笑。
きっとnoteの街には、読んだり、書いたり、考えたりすることが好きな方(好きではなくとも続けてこられた方)がたくさんおられるのではないかと思います。
ですので、「これは、おすすめを聞くにはうってつけの場所なんじゃないか?」と思っています。よろしければ、ぜひ教えてくださいね。
1. 博士の愛した数式 (小川 洋子 著)
1番のお気に入りです。
記憶が80分しか持たない「博士」と、新しく「博士」の家政婦になった「私」、その息子の通称「ルート」君の物語。
3人の交流がとても優しくて温かくて。
「博士」にとって、数式がコミュニケーション手段にもなっているのですが、数学が大の苦手な私にも読みやすかったです。「博士」が数式について楽しそうに語ってくれるので、何か美しくて貴重なものの一部を一緒にのぞかせてもらっているような気持ちになりました。
とびきり優しくて、少し切ないお話です。
2. 道ありき (三浦 綾子 著)
通っていた大学の教授におすすめしていただいて読んだ本です。これについては、少し読むに至るきっかけを書かせてください。
(もちろん、読み飛ばしていただいても結構です)
読んだきっかけ
通っていた大学(詳しくは自己紹介記事で)には、アドヴァイザー制度というものがありました。
毎学期、履修登録の時期に自分で取りたい授業を入力・抽選し、アドヴァイザーの教員との面談で承認を得てから履修開始、という流れです。
そこで、今までの成績も見たりしながらどんな様子なのか話したりすることが多いです。
私は、全体を平均したGPAとしては悪くなかったんですが、成績に波があるタイプでした。(例ですが、4.0→3.0→3.7→3.2みたいな)特に、その教授との面談の前まで履修していた授業に大苦戦し、Dを取ってしまったのが1つあったので、教授はそこが気にかかったようです。
「入学した時に成績優秀だった人は、良い成績をキープすることが多いんだけど、あなたは波があるね。自分の世界が狭くなっていないか?自分の世界が狭くなっていると、ちょっとしたことで気持ちが揺れやすい。そうすると、成績にも影響が出やすい」と。
そして、「自分の世界を広めるには、本を読むこと。あなたは本を読みなさい」とアドバイスをいただきました。
…今思うと、本当にその通りだったんだと思います。
3年の最終学期の授業を確認してもらう面談でした。その頃、将来のために自分で能動的に動かなきゃいけない時期になったのに、何を目指したいのか・何をしたいのかわからず、逃げ道として意地で大学の授業だけは頑張っていた時期でした。
ですが、図星だったからこそ、その頃の私には受け入れ難かった笑。
「いや、本当に苦手な授業で苦戦しただけなのに、なんで成績だけで私の内面のことまでとやかく言われなきゃいけないの?」とか思っていました。
だけど、「そこで受け入れられないと、それこそ自分の世界が狭くなっていることを露呈してしまいそうで嫌だ」という謎のプライドが働きました。
「いいよ、じゃあ読んでやろうじゃん!!」と思い、「もし、おすすめの本がありましたら教えてほしいです」と質問して、教えてもらったのがこの本です。
「自分も学生のころ読んだ。明るい話ってわけじゃないけど、それでも何か、読み終わった時に、なんとなくわずかに光が差したような気がした」と言って、教えてくださいました。
そして私は、面談を済ませた後、謎のプライドを引っ提げて即、大学の図書館へ…笑
本を借りて、その日のうちに読み始めました。――結果的に、悔しいけどすごく良かったんです。
感想
敗戦後、教師として今までやってきたことは何だったのかと自棄になっていた彼女は、闘病生活中に出会う人々との交流、そして信仰によって、段々と心のあり方が変わっていく。その様子を赤裸々に描いた作品です。人間模様がとても真っすぐに、そして濃密に描かれていて惹かれます。
私は、ちょっとひねくれているというか、素直じゃない・変にプライドが高い部分があるなと自覚しています。なので、こう言っては失礼かもしれませんが、素直じゃないというか、すこし穿った見方をする部分もある主人公の考え方に、ちょっと似てるかも?と感じました。
だけどその反面、とびきり誠実で、人や物事をまっすぐ見つめる方なんだな、とも感じました。言語化が難しいですが、素直じゃないけどとびきり素直、というか…?勝手に猫のようなイメージを抱いています。
――敗戦、闘病…果たして、私にはこんな生き方ができるでしょうか?
信仰、というものはよくわかりませんが、もう少しだけ善く生きてみたいと思わせてくれるような本でした。
このところ本を読んでいないので2冊だけですが、今日はここまで。
ご覧いただきありがとうございました。