見出し画像

世界を生み出す最小単位は2人、宇宙人狼ゲーム「グノーシア」のススメ

※ストーリーの深刻なネタバレはありませんが、初見でいきなり遊んでもクリアできる難易度のゲームです。
プレイ時間は大体20時間ほどのコンパクトな作品です。

RTAなどで注目されたタイミングかな?と思うので、詳しい紹介記事を書こう~と思った次第です。「グノーシア、名前は知ってるけど人狼ゲームってやったことない」「クリアできるかご不安すぎる」「どこが楽しいポイントなの?」などプレイ前に私自信も抱いた心配を解消するため、本作の旅に漕ぎ出す為の航海図として使って頂ければ嬉しいです。

主人公の「相棒」ポジションになるキャラクター、セツ


どんなゲームなの?

ゲームはグノーシアまみれになった星から宇宙船に命からがら逃げて来た時に、「グノーシア、混じっとる!誰や!」というところから始まります。

乗員たちは、宇宙船に紛れ込んだグノーシア(うそつき、人狼)を見つけてコールドスリープさせる。(追放、吊る)
会話以外で他のミニゲームなどの操作の余地は無く、潔くそれだけのゲームです。

乗員同士の攻防の様子 うなぎ=私=主人公です。

ゲーム全体の構成はこのような感じです。
基本的にこれを試合の決着が着くごとに繰り返していくことになります。

左下は皆がお世話になるラキオさんです。

そしてこのゲームの肝の部分は「人狼ゲームで勝つこと」だけではなく「皆と仲良くなって、その人を知ること」です。

・純粋にAI(キャラクター)との人狼ゲームを楽しむ
・キャラクターの背景、エピソードを知って楽しむ
・大きな流れがどうなっていくか(ストーリー)を楽しむ
というのがそれぞれメインディッシュで大切な部分になっており、私が当初心配していた人狼ゲームを知らない、苦手だと楽しめない作品では無いと思いました。
本作は思い出に残る、とても好きな作品の一つになりましたが、ストーリーやキャラクターがやはり1番気に入っています。

でも、議論が難しそう…人狼を当てられるかな?

これが1番不安ですよね……!
私も購入前はストーリーが良いということで気になってたのですが、アモングアスでしこたまボゴボゴにされた経験しかないので俺にはムリダァ…と思っていました。

無実なのに冷凍うなぎが決まってしまった
ギニャーーーー!!!!!!!

序盤は主人公一本釣りされるのが続いたり、誰が敵なのかわからなくて連敗10を記録したりして、ンンンンナンダコノゲーム!?ってなると思います。なります。(ToT)
ストーリーが知りたいんだよな…という方にはこの人狼ゲーム部分がとっつき辛く、そもそもちゃんとクリアできるかが不安になると思います。
ですが安心してください。このゲームには成長要素があり、主人公のパラメーターを高めることでごり押しで突破が可能になっています。

noteを書くために何か月かぶりに試合をしましたが、1発で無事に勝利できました。それ位育った主人公は強いです。
例えばですが、「直感」のパラメーターを上げると乗員の嘘に気付くことができます。
人狼ゲームが苦手な人の為にこういった手掛かりを使って勝つことができるようになっています。そして、やっぱり勝てるとキモチイイです!

嘘を見抜くと特殊な演出が出ます
コメット!お縄に着け!

AIのキャラクター=乗員たちにもパラメーターが振られており、それぞれによって性格が表現されていて、そこが良く出来ているので遊んでいて楽しいです。
上で嘘がバレているコメットは「嘘つきを見抜けるが、自分は嘘をつくのが下手」という性格、パラメーターになっています。
ですので、ゲームが進行してキャラクターの特性を知れば知るほど人狼ゲームで勝ちやすい仕組みがきちんと搭載されています。

キャラクターごとにスキルを使えるのと、主人公も色々なスキルを覚えていきます。
順当に進めて行くと「この乗員は絶対に人間」「この乗員は絶対に敵」という判定をAIの乗員が出してくれることもあるので、あまり人狼ゲームに不安にならなくても大丈夫だと思います。
ただ序盤が「ンァアアア理不尽!!!!」となっちゃうのは本当に…それはそう…なので、あまり気負わずにレベル上げのつもりで試合に臨むほうが良いかもしれません。

絶敵
勝利!


もう一つのメインディッシュ、キャラクターを知ること

私がフィクションに触れた際に1番面白い、愛おしいなと思うところは「見知らぬ他人が、かけがえのないその人になるところ」です。
本作は乗員の「特記事項」を集めるのが大きな目標の一つになります。
その目標を埋める過程でその人の人となりを自然に知ることができ、キャラクター同士の人間関係もあって、乗員の意外な一面を見ることもできます。
1つの世界に触れたときの楽しさを自然な形で味わうことができます。

相棒、セツのプロフィールです。
夜会話。

私は箱推し?全体が好き?なことが多く、あまり特定のキャラクターがいっとう好き!とならないのですが、本作に関しては主人公の相棒「セツ」が最も好きで、特別なキャラクターです。
きっとそれぞれの、好きなキャラクターが見つかると思います。


本作の難点、向いてない人

というわけで、これまでは素敵な所や良い所を紹介してきたのですが、Twitterなどを見ていると「人狼ゲームに飽きて投げた」という意見を見掛けます。ンンム…どうすっべ…… 

恐らく「単純作業」が苦手という方にはそもそも遊ぶのがダイブ厳しめになっているカモ……。
目的の為にソシャゲの周回をする、おつかいクエストの数をこなす的なアレソレです。
特に後半はお友達が「グラブルの周回みたいになる」と言っていたので、まぁ………さもありなんです。

これの対策ですが、限りなく力業で申し訳ないのですが「間を空けずに一気にガーっとやる」「毎日チョコチョコやる」位しか思いつかない…。
あと上のほうでも少し書きましたが、あまり1試合ごとの勝敗を気にしすぎないほうが精神の健康に良さそうです。
私はぶっ通しで3日でクリアしましたが、チョコチョコやるにしてもプレイ期間を空けないほうがいいような気もします。


おわりに

本作を最初に調べたときに「宇宙人狼ゲーム」というワードで想像したのは、物々しくヘヴィで、悪意が楽しみの要素になっているような作品でした。
しかし実際に本作を触れた後は、爽やかで切ないムードを持った軽やかな味わいの作品だったと思っています。
「どでかい作品」というより「素敵な小品」という印象です。
特にエンディングは、胸がキュ~ッとなるのに、未来への希望と出会いの喜びに満ちていて、忘れられないシーンになりました。

乗員たちと宇宙で紡ぐ世界を楽しんで頂けると嬉しいです。

それではよい旅を~!


Per aspera ad astra.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?