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当たり前を実感するのって、難しくないですか…?

この歳にして…

 世間一般的には、あまりにもあたりまえすぎて、わざわざ特筆すべきことでもないけれど、この歳になって初めて分かった…!ってこと、ありませんか?

 例えば洗濯物は日光にあてたら匂わない、とか、汗をかいたらすぐ拭かないと体が冷える、とか、部屋が散らかっていたり、掃除をさぼったりすると、なんとなく体調が悪くなる、とか。お金は使い方を考えないと、とんでもないスピードで消えていく、とか。

 いま挙げたことは全部、今年に入って初めてわたしが実感したこと。普段どんな生活してんだってつっこみたくなりますが、実感できた時は、しみじみ感動したなぁ。


名作にも共感

 自分は子供の頃から病弱で、よく寝込みましたが、寝ながら敷布、枕のカヴァ、掛布団のカヴァを、つくづく、つまらない装飾だと思い、それが案外に実用品だった事を二十歳ちかくになってわかって、人間のつましさに暗然とし、悲しい思いをしました。

『人間失格』太宰治

 『人間失格』を読んで、一番感動したのがここ。わかるー!!葉蔵くん、わたしも同じくらいの歳のときに、初めて布団カバーの役割とその機能性に気付いて、その時はもう興奮すらしたのを覚えてるよ。日本近代文学の巨匠に対して失礼かもしれないけれど、太宰さんも同じようなことを感じたことがあるのかな…。


恥ずかしいことなのだけれど…

 人生経験が少ないがゆえの、恥ずかしい無知なのだろうけれど、言い換えれば、これからもたくさん感動を味わえるってこと、かもしれない。それなら、たくさんのあたりまえを、感動しながら、わたしにとってのあたりまえにしていきたいなと、思うのです。

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